ジャニーズ崩壊は韓国芸能の拡大を促すのか
2023年の芸能界を賑わせた「ジャニー喜多川の性加害問題」。これにより、ジャニーズ事務所は消失する事になり、新しい体制としての新会社「STARTOエンターテイメント」へ移行する事に。
そして、ジャニーズ崩壊によって「K-POPが日本の芸能界に深く入り込んで来るのでは?」と心配している人も多い。しかし、ジャニーズ崩壊によって同時にK-POPも日本市場で衰退する可能性も高い。
ジャニーズ新会社の「メンバー選考基準」が変わる
ジャニー喜多川の性加害事件は、例外なく「思春期の美少年」をターゲットにしたケースばかり。ジャニー氏は、成人した男性、高身長男性は好きではなかった。そのあたりは、関ジャニの横山クンがテレビで言っていた。以下の画像。
今までのジャニーズグループのメンバー選考基準は、成熟前の美男子を好むジャニー喜多川の「性的趣向」が基準となっていた。
しかし、新会社「STARTOエンターテイメント」では「ジャニー基準」が完全消失し、今までの少年アイドルとは違う色々なタイプのグループが誕生するはず。これがK-ポップと競合する事に。
そもそもKポップはジャニー喜多川好みの少年系アイドルが独占していた芸能界の「スキマ産業」で話題になっているだけ。言い過ぎか。
アイドルビジネス参入続出でアイドル飽和状態が起こる
#2テレビ局のジャニーズ忖度がなくなり、日本の各芸能事務所が次々とアイドルビジネスに注力。実際に「LDH(エグザイルの事務所)」「エイベックス」「BMSG」「TOBE(滝沢秀明の事務所)」「アミューズ」「ホリプロ」「スターダスト」などがアイドルビジネスを活性化させている。「沖縄アクターズスクール」も再始動したとか。
#3各プロダクションから生み出されたアイドルグループがKポップと競合。結果的に、Kポップが業界で埋もれていく。
#4アイドルファンの分散化により収益悪化。ファンも飽きて来るし、CDやコンサートなど、お金を使う事に疲れてくる。アイドルグループを次々と量産しても、利益を出せる需要を確保できなくなる。
#5アイドル量産でグループの知名度が上がらず、グループメンバーひとりひとりの名前も認知されにくくなる。結果的にソロ活動も難しくなり、トータル的にアイドルビジネスが成立しなくなる。
AKB48、乃木坂46、櫻坂46といった秋元康プロデュースグループは、ファンの拡大や将来的なソロ活動を視野に多人数化しているが、メンバー人数が多すぎて「よくわからない感」が強い。そのような現象はKポップでも起こるはず。
ジャニーズ崩壊後、活発になった芸能事務所とグループまとめ
- LDH(エグザイルの事務所)……RAMPAGE(ランページ)、GENERATIONS(ジェネレーションズ)、FANTASTICS(ファンタスティックス)など。
- エイベックス……XG(エックスジー:女性グループ)。また、今後オーディションにより男性グループデビュー予定。
- BMSG(スカイハイ氏の事務所)……BE:FIRST(ビーファースト)。
- TOBE(滝沢秀明氏の事務所)……Number_i(ナンバーアイ:元キンプリの平野紫耀・神宮寺勇太・岸優太の3人グループ)、IMP(アイエムピー)。
- ポリプロ……WATWING(ワトウィン)。
- アミューズ……オーディションのもとで2024年以降にデビュー予定。
- スターダスト……M!LK(ミルク)、BUDDiiS(バディーズ)。
- 吉本興業……OCTPATH(オクトパス)
- 沖縄アクターズスクール……休止状態だったが、2023年から再スタート。
ホリプロの「WATWING(ワトウィン)」は、ホリプロで初の男性ダンス・ボーカルグループだという。また、アミューズも2023年に、初めてボーイズグループに特化したオーディションを開催し、2024年以降にデビュー予定。スターダストのM!LKもテレビ出演数が急増した模様。
こういった業界の動きは、今までの芸能界がいかにジャニーズに忖度していたのがわかる事例。そして今後、他方面の芸能事務所から活動するアイドルグループが、必然的にKポップと競合する事になっていく。
なお、Kポップの収益の過半が日本市場と言われる中、韓国の芸能事務所は株式上場企業であるため、業績が停滞している事は許されない。嫌な予感。
新ジャニーズがステージに注力する事に
昔のジャニーズのステージパフォーマンスはキレキレだったが、しだいに緩くなっていった。しかし、その流れも今後は変化があるはず。
#2SMAPあたりからジャニーズアイドルがバラエティ化。ソロ活動がそれぞれ忙しくなり、グループとしてのステージパフォーマンスに力を入れなくなっていった。例えば「ジャニーズ」と言えば「バク転」のイメージがあったが、その印象もなくなっていった。
#3業界での存在が強力となったジャニーズ事務所に対し、メディア側が配慮するようになり、業界がジャニーズ系バラエティアイドルばかりとなる。
#4そこにダンスパフォーマンスに力を入れる韓国Kポップが入り込んできた。
#5Kポップとジャニーズのステージパフォーマンスが比較され、ジャニーズグループが物足りなく見えた。
#6ジャニー喜多川の性加害問題でジャニーズ崩壊。そして、新会社「STARTOエンターテイメント」はステージパフォーマンスに注力するようになり、Kポップと競合する事に。
韓国グループというと「ダンスが魅力」みたいに言われるが、別に韓国人が特別というワケではない。そもそも、韓国は踊りの文化など何もなく、出生率が極端に低迷するような悲観的な国民性。全く「ポップ」でもない。
今後は競争激化により一部で共倒れするような現象が起こる可能性もあるが、昔ながらの根強いアイドル文化がある日本では、底堅いサポートがあると信じたい。
なお、心配事としては、音楽業界がダンスアイドルグループばかりになってしまう事。見方によってはすでにそうなっているかもしれない。
特に女性ファンは、長い期間に渡って有料ファンクラブに加入してくれる傾向があるため、プロダクション側は女性ファン獲得を目的とした男性アイドルのプロデュースに注力する傾向があるが、その結果なのか、近年の日本の音楽番組が「日本と韓国の男性アイドルグループのダンスバトル」のように見える時がすでにある。何とかならないものか。
韓国政府の補助金が尽きるとKポップも終わり
Kポップ、韓国ドラマ/映画、韓国マンガ(ウェブトゥーン)などは、韓国政府からの補助金が投入されており、それによってKPOPは露出が多くなる。以下は韓国メディアからの報道。
出所:韓国聯合ニュース
韓国政府がK-コンテンツ分野に国費(補助金)を投入する理由は、世界中が韓国を好きになってくれる事で、韓国製品の売上や、韓国への旅行者が増えるだろうと見込んでいるのが理由。補助金は「海外展開」が条件となっている。
日本の情報系テレビ番組において韓国関連を積極的に扱っているのは、韓国の芸能事務所や、観光公社などからのマネーが入り込んでいるため。韓国観光公社は、日本のラジオ番組で単独スポンサーをやっていたりする。
いずれにしても、韓国政府は国益を見込んでコンテンツ分野に多額の補助金を出してきた。しかし、今後の韓国は深刻な財政問題を抱える事が見込まれており、コンテンツ分野への補助金も削減される事になる。
韓国は、2023年時点で6500億ドル(約95兆円)ほどの外債(外国通貨建ての借金)を抱えており、その外債負担を減らす事ができていない状況。世界的なインフレにより金利が高くなっているため、利息を払う事も難しくなっている。
そんな中で、極端な出生率の低下(2022年は0.78)や、増え続ける社会保障費の問題があり、Kポップなどに補助金を出している場合ではなくなる。韓国民を無視してダンスに補助金ばかり出していたのではK-プライドの収まりがつかないというワケ。
つまり今後、Kポップ補助金が大幅に減らされる事で、日本向けの宣伝広告費も減少し、韓国アイドルのゴリ押し宣伝もなくなっていくはず。ジャニーズ崩壊どうこうの前に、国策予算が無くなるだけでK-POPの存在感が消失していくに違いない。
なお、Kポップ補助金の減少と比例して、KポップのTV露出度やYouTube再生回数の減少などの関連性が証明できる統計を見つける事ができたら、また記事にしたい。おしまい。