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ソニー

SONYの業績推移:売上高・営業利益率・純利益・総資産の推移

SONYの連結決算:通年の売上推移

ソニーの業績推移:売上高・営業利益・純利益・利益率の推移
年度 売上高・収益 営業利益
[営業利益率(%)]
純利益・最終損益
[純利益率(%)]
1982年 1兆1110億円 641億円
[5.8%]
297億円
[2.7%]
1983年 1兆2615億円 1317億円
[10.4%]
714億円
[5.7%]
1984年 1兆4207億円 1336億円
[9.4%]
730億円
[5.1%]
1985年 1兆3251億円 337億円
[2.5%]
418億円
[3.2%]
1986年 5477億円
(決算期変更で5か月間成績)
189億円
[3.5%]
132億円
[2.4%]
1987年 1兆4312億円 560億円
[3.9%]
367億円
[2.6%]
1988年 1兆5552億円 606億円
[3.9%]
372億円
[2.4%]
1989年 2兆1453億円 1604億円
[7.4%]
724億円
[3.4%]
1990年 2兆8798億円 2951億円
[10.2%]
1028億円
[3.6%]
1991年 3兆6165億円 2974億円
[8.2%]
1169億円
[3.2%]
1992年 3兆8215億円 1662億円
[4.3%]
1201億円
[3.1%]
1993年 3兆9929億円 1264億円
[3.1%]
362億円
[0.9%]
1994年 3兆7337億円 996億円
[2.6%]
152億円
[0.4%]
1995年 3兆9905億円 -1666億円
[-4.1%]
-2933億円
[-7.3%]
1996年 4兆5925億円 2353億円
[5.1%]
542億円
[1.2%]
1997年 6兆7554億円 5202億円
[7.7%]
2220億円
[3.3%]
1998年 6兆7946億円 3386億円
[5.0%]
1790億円
[2.6%]
1999年 6兆6866億円 2232億円
[3.3%]
1218億円
[1.8%]
2000年 7兆3148億円 2253億円
[3.0%]
167億円
[0.2%]
2001年 7兆5783億円 1346億円
[1.7%]
153億円
[0.2%]
2002年 7兆4736億円 1854億円
[2.4%]
1155億円
[1.5%]
2003年 7兆4964億円 989億円
[1.3%]
885億円
[1.2%]
2004年 7兆1596億円 1139億円
[1.5%]
1638億円
[2.3%]
2005年 7兆4754億円 1913億円
[2.5%]
1236億円
[1.7%]
2006年 8兆2957億円 718億円
[0.8%]
1263億円
[1.5%]
2007年 8兆8714億円 3745億円
[4.2%]
3694億円
[4.1%]
2008年 7兆7300億円 -2278億円
[-2.9%]
-989億円
[-1.3%]
2009年 7兆2140億円 318億円
[0.4%]
-408億円
[-0.6%]
2010年 7兆1812億円 1998億円
[2.7%]
-2596億円
[-3.6%]
2011年 6兆4932億円 -673億円
[-1.0%]
-4567億円
[-7.0%]
2012年 6兆7955億円 2265億円
[3.3%]
430億円
[0.6%]
2013年 7兆7673億円 265億円
[0.3%]
-1284億円
[-1.7%]
2014年 8兆2159億円 685億円
[0.8%]
-1260億円
[-1.5%]
2015年 8兆1057億円 2942億円
[3.6%]
1478億円
[1.8%]
2016年 7兆6033億円 2887億円
[3.7%]
733億円
[0.9%]
2017年 8兆5440億円 7349億円
[8.6%]
4907億円
[5.7%]
2018年 8兆6657億円 8942億円
[10.3%]
9162億円
[10.6%]
2019年 8兆2599億円 8455億円
[10.2%]
5821億円
[7.0%]
2020年 8兆9994億円 9719億円
[10.7%]
1兆1717億円
[13.0%]
2021年 9兆9215億円 1兆2023億円
[12.1%]
8821億円
[8.9%]
2022年 11兆5398億円 1兆2082億円
[10.5%]
9371億円
[8.1%]
2023年 13兆207億円 1兆2088億円
[9.3%]
9705億円
[7.5%]
出所:SONY。1982年から1985年までのデータは、決算期変更前の11月1日~翌年10月末のデータ。1986年は、決算期変更により11月1日から翌年3月末までの5か月間のデータ。1987年以降は4月1日~翌年3月末の現在の決算通期の成績。
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営業利益率の平均値

ソニーの1987年から2022年までの営業利益率の平均が4.2%。比較として、パナソニックの2001年から2022年までの営業利益率の平均が3.2%。

会社の動向

  • 1946年、東京通信工業として設立。1958年に現在の「SONY」に社名変更。
  • ヒット商品の初発売年は、1979年にウォークマン、1985年に8ミリビデオカメラ、1994年に初代プレイステーション発売。
  • 1995年の営業損失(-1666億円)、最終赤字(-2933億円)は、1989年に48億ドルで買収した米国コロンビア・ピクチャーズ(映画会社)の営業権の減損損失として-2652億円を計上した事が主な要因。
  • 2008年から2011年までの赤字続きは、アメリカの金融危機、ユーロ危機(ギリシア問題)、円高、東日本大震災などの影響と、企業内再編によるコスト計上によるもの。
  • 2012年からCEOに就任した平井一夫社長による改革により「選択と集中」が進む。採算性が悪化していたモノづくり事業から縮小、または撤退。
  • 近年は、ゲーム事業、音楽、映画、金融、半導体など、もともと所有していたビジネスの収益性が安定するように。企業価値も評価され、株価も好調。
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SONYの財政・経営状況

ソニーの財務状況の推移:総資産・純資産・有利子負債・自己資本比率の推移
年度 総資産
[現金・手元資金]
負債総額
[有利子負債]
自己資本・純資産
[自己資本比率(%)]
1985年 1兆4501億円
[1460億円]
8438億円
[3010億円]
6063億円
[41.8%]
1990年 4兆6024億円
[4429億円]
3兆1050億円
[1兆4730億円]
1兆4764億円
[32.1%]
1995年 5兆457億円
[4593億円]
3兆8767億円
[1兆4959億円]
1兆1690億円
[23.2%]
2000年 7兆8279億円
[6131億円]
5兆5125億円
[1兆2001億円]
2兆3154億円
[29.6%]
2005年 10兆6077億円
[7030億円]
7兆3668億円
[1兆1012億円]
3兆2409億円
[30.6%]
2010年 12兆9248億円
[1兆144億円]
9兆9883億円
[1兆100億円]
2兆9365億円
[22.7%]
2015年 16兆6733億円
[9836億円]
13兆5489億円
[7010億円]
3兆1244億円
[18.7%]
2020年 27兆5078億円
[1兆7869億円]
20兆7835億円
[2兆4565億円]
6兆7243億円
[24.4%]
2021年 30兆4809億円
[2兆496億円]
23兆2837億円
[3兆3516億円]
7兆1972億円
[23.6%]
2022年 32兆412億円
[1兆4809億円]
24兆7529億円
[3兆8706億円]
7兆2883億円
[22.7%]
2023年 34億1074億円
[1兆9071億円]
26兆3513億円
[4兆884億円]
7兆7561億円
[22.7%]
出所:SONY。1985年は、決算期変更前の10月31末時点の数値。
  • ソニーは2000年代からソニー生命、ソニー損保、ソニー銀行などの金融事業が本格拡大。そのあたりから会社のバランスシートが大きく変化。返済義務のあるお金は負債科目であるため、総資産と共に負債総額も増加。
  • 自己資本比率が低いのは金融事業をもつ事が理由。金融を除くと自己資本比率は60%前後(2022年度基準)。事業内容と、その収益性を含め、世界的に見ても優良企業。

連結社員数と開発投資について

ソニーの全従業員数、平均年収、設備投資費、研究開発費の推移
年度 従業員数(連結) 平均年収 設備投資費 研究開発額
1985年 4万8700人 941億円 1214億円
1990年 11万2900人 3238億円 1652億円
1995年 13万8000人 2507億円 2391億円
2000年 18万1800人 880万円 4652億円 4167億円
2005年 15万8500人 937万円 3843億円 5318億円
2010年 16万8200人 923万円 2049億円 4268億円
2015年 12万5300人 935万円 4689億円 4682億円
2020年 10万9700人 1044万円 4852億円 5252億円
出所:SONY
  • パソコン事業、液晶パネル生産、電池事業などの製造関連から撤退したため、従業員はピーク時よりもかなり減少。
  • 現在の設備投資費/研究開発費は、CMOSイメージセンサーを中心とした半導体関連が多くを占める。
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収益構造:セグメント別の業績

ソニーは、経営不振に陥った時と比較してどれくらい回復したのか。アベノミクス前の2012年と比較。

ソニーの売上と利益の内訳:業績をアベノミクス前の2012年と比較
セグメント 2012年/売上高
[営業利益:利益率(%)]
2021年/売上高
[営業利益:利益率(%)]
2022年/売上高
[営業利益:利益率(%)]
ゲーム事業
(PS・スマホゲーム)
7499億円
[-37億円:-0.5%]
2兆7398億円
[3461億円:12.6%]
3兆6446億円
[2500億円:6.9%]
音楽
(ソニー・ミュージック)
4417億円
[372億円:8.4%]
1兆1169億円
[2109億円:18.9%]
1兆3806億円
[2631億円:19.1%]
映画
(ソニー・ピクチャーズ)
7327億円
[478億円:6.5%]
1兆2389億円
[2174億円:17.5%]
1兆3694億円
[1193億円:8.7%]
金融
(保険・銀行)
1兆24億円
[1422億円:14.2%]
1兆5338億円
[1501億円:9.8%]
1兆4545億円
[2239億円:15.4%]
半導体
(I&SS)
8486億円
[439億円:5.2%]
1兆764億円
[1556億円:14.5%]
1兆4022億円
[2122億円:15.1%]
エレクトロニクス
(TV・カメラ・スマホ等)
2兆5217億円
[-1240億円:-4.9%]
2兆3392億円
[2129億円:9.1%]
2兆4760億円
[1795億円:7.2%]
出所:SONY。2012年度の「デバイス部門」のデータを半導体部門とした数値。また、2012年の「エレクトロニクス部門」のデータは「イメージング・プロダクツ&ソリューション(IP&S)」「モバイル・プロダクツ&コミュニケーション(MP&C)」「ホームエンタテインメント&サウンド(HE&S)」の3部門を合計した数値。
  • ゲーム事業……ネットワーク化とサブスクが定着し、安定的な収益を出せるように。PCゲームの拡大が脅威だが、今までの遺産があるため、簡単には崩れない。とにかくゲーム機(PS5)の普及が急務。
  • 音楽……日本を含む世界中のアーティストの約320万曲以上の音楽著作権を管理。「スポティファイ」や「Apple Music」「Amazon Music」「YouTube Music」などの音楽ストリーミングサービスの成長により、安定して高収益化へ。2018年にEMIを連結子会社化した事も大きい。
  • 映画……「ネットフリックス」「Amazonプライム」などの動画配信サイトの成長により、多くの映画遺産をもつソニーの収益性も安定化。なお、ヒット作によって増減が激しく、例えば「スパイダーマン」や「鬼滅の刃」がヒットすると業績も急伸する。アニメ配信サイト「クランチロール」も有料会員が順調に伸びる。
  • 金融……生命保険、損保、銀行、共に好調。テレビCMに力を入れ、さらなる利用者拡大を目指す。
  • 半導体……スマホカメラ多眼化により、得意のCMOSイメージセンサーの需要急増。アップルや中国スマホメーカー向けの需要を確実に取り込む見込みで、今後は自動車向けの販売拡大も目指す。イメージセンサー分野でダントツの知的財産(特許)をもつ利点を活かし、積極投資で業界2位のサムスンの追随を抑えたい。
  • エレクトロニクス……中核はテレビ、カメラ、スマートフォン。改革により合理化されているため、赤字を出しにくい。

ソニーの収益性は「サブスク性」が強く、さらに大赤字を出すような経営体質から脱却しているため、投資家からも「長期投資優良銘柄」として信頼されるようになっている。

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ソニーの製造関連の動向

  • 液晶パネル生産……2012年に設立されたジャパンディスプレイへ譲渡。ディスプレイパネルは外部調達。
  • テレビ……2023年度からマレーシア工場でTV生産の自動化を進め、韓国勢の追撃に向かう。
  • カメラ……ミラーレスカメラ/コンパクトデジカメなどの生産割合を、2022年に中国工場からタイ工場へ移管。
  • 業務用カメラ……2023年に静岡県湖西工場を閉鎖し、愛知県幸田工場に集約。
  • スマートフォン……製造/組み立ては、合弁だった中国北京工場から2019年に撤退し、ソニー単独保有のタイ工場に一本化して集中生産。
  • パソコン(VAIO)事業……2014年に日本産業パートナーズに売却。
  • バッテリー事業……2016年に村田製作所へ売却。スマホ用バッテリーは外部調達。
  • 半導体(イメージセンサー)……市場シェア60%に向けて長崎や熊本で積極投資。Appleを中心にそれぞれのスマホメーカー向けの特定イメージセンサーを供給。

スマホ事業は低リスク戦略

ソニーはスマートフォン市場での存在感が薄く、その事に不満をもつ人は多い。しかし、そもそもソニーはスマホ(Xperia)で規模の勝負をしようとしていない。

  • 規模を大きくしようとすると、市況の変化により大きく在庫を抱え、かつてのように大赤字を出してしまう問題あり。販売台数ピーク時(3910万台)の2014年のスマホ事業は営業赤字(-2204億円)だった。
  • スマホの販売台数を増やそうとすると、必然的に中国メーカーや韓国サムスンと価格競争になるが、それでは利益がでない。
  • ソニーは、スマホ向けイメージセンサー(半導体)においてダントツのトップサプライヤー。競争が激しいスマホ市場で勝負するよりも、イメージセンサーの部品サプライヤーとしてスマホメーカーと協力関係を築いたほうがトータルでの利益率が良い。

スマホは、通信関連やデバイス関連の技術開発において重要な存在であるため、ソニーはスマホ事業からの撤退は考えていない。

しかし、規模を追うのは大赤字リスクがある。また、半導体の大口顧客との対立関係が深まってしまう。そのため、小規模で継続できる状態に落ち着いている。

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