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東アジアの調理器具、韓国に包丁よりもハサミが根付いた理由

韓国料理でハサミ調理やステンレス食器が根付いた歴史まとめ

なぜ韓国料理に調理バサミが根付いたのか

東アジアの調理器具、韓国にハサミが根付いた理由

韓国料理では、頻繁にキッチンバサミが登場する。

有名なのは焼肉の時。通常は包丁で食べやすいサイズに切ってから肉を焼くところを、韓国では大きな塊のまま肉が登場し、肉を焼く前、肉を焼いた後などにハサミが登場してしまう。

韓国料理、ハサミ文化が根付いた歴史

ほかに、魚をカットする時にハサミを使うケースも。生魚をハサミで切って刺身として食べる人もいる。野菜においてもハサミ、キムチを切る時もハサミが登場する。

人によっては食材をつまむアイテムとして「箸の代わり」のようにハサミを使う事もある。調理用と食卓用で分けて使用したりする。

いずれにしても、なぜ韓国の調理文化にハサミを使う慣習が根付いたのか。いろいろ調べた結果まとめ。

韓国で調理ばさみが普及した歴史まとめ

  • 韓国にハサミが普及したのは、1910年の韓国併合以降。どこの国よりも普及が早かったというワケではない。
  • 韓国料理というと、家庭料理が基本。あまり技術的な事は考えない。職人の「包丁さばき」を魅せるような文化もない。切れればハサミでも良いという結果優先の考えが主流。
  • 韓国には刃物造りの文化がほとんど残っておらず、調理に包丁を使ってきた慣習が比較的に低かった。結果的に包丁でもハサミでもどちらでもよかったのかも。実際に伝統的な刃物鍛冶の名産地がない。
  • 韓国人は、せっかちで大雑把な気質。手間がかかっても包丁で均等に大きさを揃えて見栄え良く料理をもてなすような価値観が低い。ハサミを使う時も「早く早く」と素早く雑にカットする感性をもつ。
  • 包丁を使う場合、まな板も必要となる。しかし韓国人は、洗い物が増える事が嫌なのか、まな板を使いたがらない傾向がある。韓国では「パリパリ文化」と言われる「何事も早ければ良い」という国民性があるが、それも影響しているかもしれない。
  • 韓国料理店主(50代くらい)によると「(韓国で生まれた)私が子供の頃から、調理バサミは当然のように使われていた」「食材は切れやすいハサミが一番」との事。

なお、ヨーロッパの一部でもカットしにくい肉や魚に対してハサミが使われる事があるというが、韓国ほど広く使用されるやり方ではない模様。

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ステンレス皿が根付いた食文化

韓国のステンレス食器

韓国では料理に使われる食器において、ステンレス/アルミ(アルマイト)製の食器が使われるのが普通。これは「家庭内」だけではなく、飲食店でお客さんに出す食器/お皿においても金属食器である事が珍しくない。

世界的に食器というと、陶器、磁器、ガラスなどでつくられたものが一般的。日本では加えて漆器(うるし塗りの器)もよく使用されるが、アルミ食器やステンレス食器が食文化として根付いているのは先進国では韓国だけらしい。

この韓国のステンレス食器文化も、調理ハサミがよく使われるようになった背景と無関係ではなさそうだが、この普及原因を調査。

韓国にステンレス食器が根付いた原因

  • 厳格な身分社会をやっていた朝鮮時代に、伝統的な焼き物文化がほとんど消失しており、伝統的であるはずの「お皿=陶磁器」といった慣習が低い。
  • 朝鮮戦争で物資不足となり、安価で強固な金属食器が普及したという説。また、アメリカ軍の支援物資として金属食器が普及したという説がある。
  • 中国では歴史的に身分の高い人は銀の食器を使っていた。その価値観が朝鮮にも伝わり、最終的に銀は高価なのでステンレスとなったという説がある。なお、中国では韓国にようなステンレス食器文化は根付いていない。
  • 金属に対して「先進的」なイメージをもっている時代があり、その時代に普及して定着したという説。
  • 日本人は、食器や盛り付けを含めて料理だと考えるが、韓国人はそのような感性が低い。ビビンバをごちゃ混ぜにしてしまうのもそういった感性だと思われる。
  • お皿と共に料理を彩り、客人など相手に対して「もてなす」ような価値観が低い。朝鮮時代に自分の妻を自宅に隠すような慣習があったが、親族以外の客人を家にまねく慣習が低い事が、見栄え良く料理をもてなす文化が低い理由の一つかもしれない。
  • 日本では食事の際のマナーが多いが、韓国では食事の際のマナーやこだわりが少ない。自分達の伝統的な考え方が少ないので、食器においてもこだわりがないのかも。
  • 韓国人は物質主義でコスパ重視が強い。韓国人によると「ステンレス食器のほうが価格も安く、割れにくく長持ちする」「持ち運びとしても軽い」との事。

なお、日本のスーパーでも見かけるようになった韓国の「辛ラーメン」も、韓国ではステンレス食器に盛って食べるのが普通だという。

韓国ではステンレス食器が当たり前に根付いているため「日本人はなんで割れる食器を使うの?」と言う韓国人もいるが、日本人から言えば「なぜ犬のエサのようにステンレス皿を使うの?」と言いたくなる。これは文化の違いだからしょうがない。

陶器のお皿も量産された白い皿ばかり

韓国の白いお皿

韓国でも普通に陶器のお皿があるが、そのお皿はなぜか同じ形をした白いお皿ばかり。100円ショップで売ってるようなクオリティで、料理によって違うお皿に盛りつけるという価値観をもっていない。

これも価値観の違いだからしょうがない。いずれにせよ、なぜ韓国はいつも量産型になってしまうのか。

やはり儒教の国

韓国人は、序列を重んじる儒教の影響で見栄を張る文化、面子(メンツ)の文化があり、特に表面的な部分、ルックス、学歴、職業、自動車、腕時計、住居などには誰よりも見栄を張ろうとする。

しかし、優劣を意識しない部分では、とてつもなくお粗末だったりする。

お色気重視のKポップ文化も韓国ならば、色気が消失した食器文化もまた韓国。お金になる事と、お金にならない事、その違いがあまりにもはっきりしてしまう二極化の世界。しかし、それが韓国への興味深さにつながっているのかもしれない。おしまい。

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