CyberAgentの連結決算:通年の売上推移
決算期 | 売上高・収益 | 営業利益 [営業利益率(%)] | 純利益・最終損益 [純利益率(%)] |
---|---|---|---|
2000年 9月期 | 32億円 (3月 東証マザーズ上場) | -16億円 [-50.0%] | -19億円 [-59.4%] |
2001年 9月期 | 63億円 | -1億円 [-1.6%] | -20億円 [-31.7%] |
2002年 9月期 | 108億円 | -2億円 [-1.9%] | -2億円 [-1.9%] |
2003年 9月期 | 162億円 | -1億円 [-0.6%] | -24億円 [-14.8%] |
2004年 9月期 | 267億円 (4月 アメーバブログ開始) | 17億円 [6.4%] | 40億円 [15.0%] |
2005年 9月期 | 432億円 | 26億円 [6.0%] | 24億円 [5.6%] |
2006年 9月期 | 601億円 | 43億円 [7.2%] | 43億円 [7.2%] |
2007年 9月期 | 760億円 | 55億円 [7.2%] | 20億円 [2.6%] |
2008年 9月期 | 870億円 | 46億円 [5.3%] | 10億円 [1.1%] |
2009年 9月期 | 938億円 | 44億円 [4.7%] | 12億円 [1.3%] |
2010年 9月期 | 966億円 | 93億円 [9.6%] | 54億円 [5.6%] |
2011年 9月期 | 1195億円 (5月 ゲーム会社Cygames設立) | 143億円 [12.0%] | 73億円 [6.1%] |
2012年 9月期 | 1441億円 | 174億円 [12.1%] | 85億円 [5.9%] |
2013年 9月期 | 1624億円 | 103億円 [6.3%] | 105億円 [6.5%] |
2014年 9月期 | 2052億円 | 222億円 [10.8%] | 95億円 [4.6%] |
2015年 9月期 | 2543億円 | 327億円 [12.9%] | 147億円 [5.8%] |
2016年 9月期 | 3106億円 (4月 AbemaTV開始) | 367億円 [11.8%] | 136億円 [4.4%] |
2017年 9月期 | 3713億円 | 307億円 [8.3%] | 40億円 [1.1%] |
2018年 9月期 | 4195億円 (10月 FC町田ゼルビア買収) | 301億円 [7.2%] | 48億円 [1.1%] |
2019年 9月期 | 4536億円 | 308億円 [6.8%] | 16億円 [0.4%] |
2020年 9月期 | 4785億円 | 338億円 [7.1%] | 66億円 [1.4%] |
2021年 9月期 | 6664億円 | 1043億円 [15.7%] | 415億円 [6.2%] |
2022年 9月期 | 7105億円 | 691億円 [9.7%] | 242億円 [3.4%] |
2023年 9月期 | 7202億円 | 245億円 [3.4%] | 53億円 [0.7%] |
2024年 9月期 | 8029億円 | 418億円 [5.2%] | 162億円 [2.0%] |
出所:サイバーエージェント。本決算期は9月末。
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平均利益率
サイバーエージェントが黒字化した2004年から2023年までの営業利益率の平均が8.5%。
会社の動向
- サイバーエージェントの設立は1998年。創業時からのネット広告事業を中心に、ゲーム事業、メディア事業、投資事業などを手掛ける。
- 売上高の中核はインターネット広告事業。豊富なノウハウをもとに国内に多くの顧客をもつ。
- 多くの有名人が更新していた「アメーバブログ」が、SNSの登場で下火となる。
- 2016年に開始したAbemaTV(メディア事業)の赤字が続いたが、赤字幅は縮小傾向。
- 2018年、アニメ制作事業に参入。「東映アニメーション→ドラゴンボール」や「アニプレックス→鬼滅の刃」のような著作権収入、キャラクタービジネスなどを目指す。
- 2021年、スマホゲーム「ウマ娘/プリティダービー」が大ヒット。通年のゲーム事業の営業利益率が36.7%。
- 売上の中心である国内ネット広告収入は頭打ち感があるため、ネットTV、ゲーム、アニメ、スポーツ、投資など事業多角化を進める。大手との協業も拡大。
- 2024年4月、メディア事業(中核はAbemaTV)が黒字化を達成。
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CyberAgentの財政・経営状況
決算期 | 総資産 [現金・手元資金] |
負債総額 [有利子負債] |
自己資本・純資産 [純資産比率(%)] |
---|---|---|---|
2005年 9月期 |
318億円 [111億円] |
121億円 [1327億円] |
197億円 [61.9%] |
2010年 9月期 |
837億円 [201億円] |
503億円 [10億円] |
334億円 [39.9%] |
2015年 9月期 |
1311億円 [387億円] |
534億円 [1億円] |
777億円 [59.3%] |
2020年 9月期 |
2607億円 [1023億円] |
1331億円 [414億円] |
1276億円 [48.9%] |
2021年 9月期 |
3825億円 [1840億円] |
1884億円 [424億円] |
1941億円 [50.7%] |
2022年 9月期 |
3836億円 [1680億円] |
1607億円 [262億円] |
2229億円 [58.1%] |
2023年 9月期 |
4778億円 [2017億円] |
2459億円 [1070億円] |
2319億円 [48.5%] |
出所:サイバーエージェント
- 現金/現金同等物が有利子負債を上回る実質無借金経営。サイバーエージェントの財務懸念はナシ。
- 2024年4月時点のサイバーエージェントの株式時価総額は5224億円。なお、「ウマ娘」が大ヒットした2021年には時価総額1兆円越えを記録。
CyberAgentの連結社員数と研究開発投資
年度 | 従業員数(連結) | 平均年収 | 設備投資費 | 研究開発費 |
---|---|---|---|---|
2005年 | 1184人 | 549万円 | 177億円 | 特記なし |
2010年 | 1677人 | 689万円 | 12億円 | 特記なし |
2015年 | 3432人 | 772万円 | 30億円 | 特記なし |
2020年 | 5344人 | 733万円 | 40億円 | 46億円 |
2023年 | 7251人 | 806万円 | 101億円 | 98億円 |
出所:サイバーエージェント、有価証券報告書。
- サイバーエージェントは女性に人気の就職先。女性従業員は美人が多いとの噂。豆知識になってしまうが、社長の藤田晋氏も美人秘書と社内恋愛→結婚。
- 平均年収が高く、社員の離職率は8%台と低い。(全産業の平均離職率は15%)
- 研究開発費は、ゲーム事業、ネット広告事業におけるAI技術関連など。
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収益構造・セグメント別の成績
年度 | メディア事業/売上高 [営業利益/利益率(%)] |
ネット広告事業/売上高 [営業利益/利益率(%)] |
ゲーム事業/売上高 [営業利益/利益率(%)] |
---|---|---|---|
2015年 | – | 1421億円 [115億円/8.1%] |
689億円 [159億円/23.1%] |
2016年 | 219億円 [-83億円/-38.9%] (4月 アベマTV開始) |
1704億円 [145億円/8.5%] |
1226億円 [304億円/24.8%] |
2017年 | 256億円 [-185億円/-72.3%] |
2081億円 [187億円/9.0%] |
1403億円 [265億円/18.9%] |
2018年 | 314億円 [-177億円/-56.4%] |
2414億円 [213億円/8.8%] |
1465億円 [253億円/17.3%] |
2019年 | 373億円 [-178億円/-47.7%] |
2602億円 [206億円/7.9%] |
1522億円 [260億円/17.1%] |
2020年 | 570億円 [-182億円/-34.3%] |
2693億円 [210億円/7.8%] |
1558億円 [303億円/19.4%] |
2021年 | 828億円 [-151億円/-18.2%] |
3213億円 [225億円/7.0%] |
2627億円 [964億円/36.7%] |
2022年 | 1121億円 [-129億円/-11.5%] |
3768億円 [244億円/6.5%] |
2283億円 [605億円/26.5%] |
2023年 | 1411億円 [-115億円/-8.2%] |
4053億円 [183億円/4.5%] |
1791億円 [227億円/12.7%] |
2024年 | 1708億円 [-19億円/-1.1%] |
4363億円 [222億円/5.1%] |
1959億円 [305億円/15.6%] |
出所:サイバーエージェント
- メディア事業……2016年4月に開始した動画配信サービス「ABEMA TV」の損失が続いたが赤字幅は縮小。メディア事業としては、2024年4月に黒字化を達成。2022年11月~12月のサッカーW杯の放映権を200億円で獲得し、ユーザー数を増やした事で波に乗る。
- ネット広告事業……広告代理事業がメイン。企業からの依頼を受け、Googleなどで広告配信。創業時からWeb広告事業が中核であり、豊富なデータ/ノウハウを持つことが強み。AI活用も拡大。なお、非連結となったマイクロアドの2022年度の売上高は94.4億円。
- ゲーム事業……Cygames、サムザップ、アプリボットなどのゲーム会社を傘下にもつ。2021年頃にCygamesによるスマホゲーム「ウマ娘/プリティーダービー」が大ヒットし収益急増。しかし、国内のスマホゲーム市場は低迷感が現れている。
- 他にも、投資育成事業、ゼルビア町田(Jリーグ)などを抱える。
メディア事業の黒字化
赤字が続いていたメディア事業が2024年4月に黒字化を達成。それについてまとめ。
- 視聴者数が伸び続け、広告収入が伸びている。
- サブスク(有料会員)は伸び悩む。
- 「ABEMA競輪・オートレースチャンネル」の視聴が増え、「WINTICKET/ウィンチケット」からの収益が増えている。
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会社の謎:不自然に思える人事を解説
サイバーエージェントの女性社員は、どういうワケか美人が多い事で有名。以下の画像参考。
出所:フジテレビ番組からキャプチャ。
なぜこの会社には美人が多いのか。それは意図的に美人を採用したのではなく、たまたま採用された女性がキレイだったという事。操作されたような人事ではない事を確認しておきたい。そもそも、働く女性というのは美しく見えるもの。
なお、画像右下の素敵な女性が、藤田社長の愛妻で結婚前は社長秘書だった澤野井宏美さん。ZARD/坂井泉水の再来かと思いました。
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