iPhoneの売上台数とシェア
年度 | iPhone/世界販売数 [世界シェア(%)] | iPhone/日本販売数 [日本シェア(%)] | スマホ世界市場規模 [スマホ日本市場規模] |
---|---|---|---|
2007年 | 138万台 [-] (6月、米国でiPhone販売開始) | ||
2008年 | 1162万台 [-] | (7月、国内でSoftbankから販売開始) | |
2009年 | 2073万台 [11.9%] | 169万台 [72.2%] | 1億7400万台 [230万台] |
2010年 | 3998万台 [13.1%] | 323万台 [37.8%] | 3億500万台 [860万台] |
2011年 | 7229万台 [14.5%] | 725万台 [30.0%] (10月、auが販売開始) | 4億9500万台 [2420万台] |
2012年 | 1億2504万台 [18.5%] | 1066万台 [35.8%] | 6億7370万台 [2970万台] |
2013年 | 1億5025万台 [14.7%] | 1443万台 [48.8%] (9月、ドコモが販売開始) | 10億1940万台 [2960万台] |
2014年 | 1億6922万台 [13.0%] | 1648万台 [59.5%] | 13億110万台 [2770万台] |
2015年 | 2億3122万台 [16.1%] | 1440万台 [52.2%] | 14億3700万台 [2760万台] |
2016年 | 2億1188万台 [14.4%] | 1591万台 [52.8%] | 14億7300万台 [3010万台] |
2017年 | 2億1675万台 [14.8%] | 1625万台 [49.9%] | 14億6600万台 [3260万台] |
2018年 | 2億1772万台 [15.5%] | 1519万台 [48.7%] | 14億400万台 [3120万台] |
2019年 | 1億9300万台 [14.0%] | 1406万台 [47.3%] | 13億7900万台 [2970万台] |
2020年 | 2億344万台 [15.9%] | 1563万台 [47.7%] | 12億8100万台 [3280万台] |
2021年 | 2億3570万台 [17.4%] | 1683万台 [49.7%] | 13億5900万台 [3385万台] |
2022年 | 2億2640万台 [18.8%] | 1660万台 [55.6%] | 12億550万台 [2985万台] |
2023年 | 2億3460万台 [20.1%] | 1438万台 [54.7%] | 11億6690万台 [2628万台] |
出所:Apple、IDC、MM総研。ほか、市場規模とアップルの報告書からポジテンが算出した数値を含む。販売台数と出荷台数を同義としている。
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iPhoneの動向
- Appleが世界でiPhoneの販売を開始したのが2007年6月。最初はお膝元のアメリカから。
- 日本でiPhoneが初めて販売されたのは2008年7月でソフトバンクから。auは2011年10月から、ドコモは2013年9月からiPhoneの販売開始。
- 2011年、アップルは一気に量産体制を築いたサムスンGalaxyに販売台数で逆転される。Appleの7229万台に対しサムスンは9420万台。その頃からAppleとサムスンは訴訟合戦となる。
- 2013年にドコモがiPhoneの販売を開始した事で、iPhone国内シェアが上昇。2014年は日本シェア59.5%を獲得。
- 2015年頃からファーウェイ、シャオミ、OPPOなどの中国スマホメーカーが台頭し、アップルやサムスンは世界的に販売台数の成長が鈍化していく。
- 一時期「アップルはandroidに押されてシェアを落とし続けるのでは?」みたいに言われていたが、2020年~~2021年頃から世界的に販売台数と世界シェアが伸びてくる。中国での売上増加が大きい。
- 高価格帯が中心のiPhoneは、利益率がダントツで高い。スマホメーカーの全利益の7~8割をアップルが占める。
- iPhoneの市場シェアが高くなるほど「iOSを他社に開放すべき」という世論が大きくなる可能性があるため、Appleは極端な安売りをしてまでシェア拡大に動く事はない。
- 2023年度に販売台数でサムスンを追い抜き世界トップシェア(20.1%)へ。サムスンは19.4%。
- 全体成績
- Appleの連結(全体)の業績推移
- 競合の業績推移
- サムスン「Galaxyスマホ」
- ソニー「Xperia」
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iPadの売上台数とシェア
年度 | iPad/世界販売数 [世界シェア(%)] |
iPad/日本販売数 [日本シェア(%)] |
タブレット世界市場規模 [タブレット日本市場規模] |
---|---|---|---|
2010年 | 745万台 [-] |
||
2011年 | 3239万台 [-] |
||
2012年 | 5831万台 [-] |
||
2013年 | 7103万台 [32.6%] |
320万台 [44.8%] |
2億1800万台 [710万台] |
2014年 | 6797万台 [29.5%] |
398万台 [43.4%] |
2億3000万台 [920万台] |
2015年 | 5485万台 [26.5%] |
361万台 [39.9%] |
2億700万台 [900万台] |
2016年 | 4559万台 [26.8%] |
315万台 [40.7%] |
1億7000万台 [770万台] |
2017年 | 4375万台 [27.3%] |
344万台 [40.3%] |
1億6000万台 [850万台] |
2018年 | 4353万台 [31.1%] |
347万台 [45.9%] |
1億4000万台 [760万台] |
2019年 | 4991万台 [35.7%] |
417万台 [54.4%] |
1億4000万台 [770万台] |
2020年 | 5331万台 [33.3%] |
506万台 [52.7%] |
1億6000万台 [960万台] |
2021年 | 5775万台 [34.2%] |
485万台 [54.8%] |
1億6800万台 [890万台] |
2022年 | 6180万台 [38.0%] |
317万台 [50.2%] |
1億6280万台 [631万台] |
出所:Apple、IDC。
- 2015年頃からタブレット市場でファーウェイなどの中国メーカーが台頭し、iPadの世界シェアと日本シェアが下落したが、2018年から世界シェア30%を取り戻す。
- iPadとGalaxyTabのシェアを合計すると52.5%(2021年度)。残りのシェアのほとんどが中国メーカー。
- 2020年~2021年度の販売台数増加は、コロナ巣篭り需要による影響が大きい。
- 日本では2020年にコロナ問題と同時に「GIGAスクール構想」が進み、タブレット端末の出荷台数が増加。
- 世界的にタブレット市場規模は縮小傾向。スマホが大型化した事が要因の一つ。
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売上高と平均売上価格
年度 | iPhone/売上高 [一台あたり平均売上価格] |
iPad/売上高 [一台あたり平均売上価格] |
---|---|---|
2013年 | 912.79億ドル [595ドル] |
319.80億ドル [450ドル] |
2014年 | 1019.91億ドル [529ドル] |
302.83億ドル [445ドル] |
2015年 | 1550.41億ドル [670ドル] |
232.27億ドル [423ドル] |
2016年 | 1367.00億ドル [634ドル] |
206.28億ドル [484ドル] |
2017年 | 1413.19億ドル [654ドル] |
192.22億ドル [438ドル] |
2018年 | 1666.99億ドル [764ドル] |
188.05億ドル [434ドル] |
2019年 | 1423.81億ドル [737ドル] |
212.80億ドル [426ドル] |
2020年 | 1377.81億ドル [677ドル] |
237.24億ドル [445ドル] |
2021年 | 1919.73億ドル [814ドル] |
318.62億ドル [552ドル] |
2022年 | 2054.89億ドル [908ドル] |
292.92億ドル [474ドル] |
出所:Apple。一台あたりの平均売上価格は、iPhoneとiPadのそれぞれの総売上高からグローバル販売台数で割った数字。(ポジテン算出)
- 2020年に販売単価が下がっているのは、コロナ問題の他に、2020年4月に発売されたiPhone SE2(廉価版の第二世代)が販売されたためと推測。
- 2021年に平均単価が上がっているのは、コロナ巣篭り需要によるもの。値引き販売に依存しなくても好調だった模様。
大手スマホメーカーの平均販売価格
メーカー | スマホ総売上高(円換算) | 世界販売台数 | 一台あたり平均価格 |
---|---|---|---|
Apple | 23兆367億円 | 2億3570万台 | 97680円 |
OPPO | 4兆2600億円 | 1億3350万台 | 31900円 |
VIVO | 3兆9100億円 | 1億2830万台 | 30400円 |
サムスン | 8兆2500億円 | 2億7200万台 | 30300円 |
シャオミ | 4兆1400億円 | 1億9100万台 | 21600円 |
すべて円換算。1ドル=120円で算出。スマホ売上高から販売台数で割った数値。(ポジテン算出)
- Appleと他メーカーを比較すると、平均販売価格は3倍近くの格差。高価格帯でも売れるブランド力がアップルの強み。
- なお、サムスンの平均販売価格は中国メーカーと同じレベル。人口が多いインドで1台あたり1万円台のスマホ「Mシリーズ」を集中投入している事が、平均販売価格を低下させている模様。なお、インド市場のライバルがXiaomiやOPPOなどの中国メーカー。
- サムスンは、メモリやバッテリー、電子部品など、自社がサプライヤーでもあるため、安売りしても利益の確保が可能。サムスンのモバイル部門の利益率は12.5%(2021年度)
- 中国メーカーは、中国政府からの様々な恩恵があるにも関わらず利益率は低い。例えばシャオミの利益率は5%以下とされる。
製造原価
iPhone4 | iPhone5 | iPhone6 | iPhone SE |
---|---|---|---|
187ドル | 199ドル | 212ドル | 160ドル |
iPhone7 | iPhone8 | iPhoneX | iPhone11 |
224ドル | 247ドル | 412ドル | 440ドル |
iPhone12 | iPhone SE2 | iPhone13 | iPhone14 |
373ドル | 217ドル | 460ドル | 470ドル |
出所:TechInsights、Gizmochina、teardown。ストレージは最低容量の原価。
- Appleは、2017年に発売された「iPhone X」からディスプレイを、それまでの液晶から有機EL(OLED)を採用。そのため、iPhoneXからグッと製造コストが上昇。
- 有機EL(OLED)パネルは、画質がキレイで低消費電力だが、価格が高い。スマホ一台あたりのOLEDパネル調達コストが、日本円で1万円前後。なお、液晶パネルの場合は5000円前後。
- 特許の塊である5G関連部品においても、1台あたり約1万円ほどの調達コストが必要。そのため、近年の5Gスマホはどうしても原価が高くなる。
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iOS対Android
国 | iOSシェア | androidシェア | トップシェアメーカー |
---|---|---|---|
世界 | 24.7% | 74.3% | Samsung |
日本 | 66.8% | 32.9% | Apple |
韓国 | 27.0% | 72.5% | Samsung |
中国 | 19.0% | 80.2% | Huawei |
台湾 | 47.4% | 50.8% | Apple |
インド | 3.1% | 96.0% | Xiaomi |
アメリカ | 57.5% | 42.1% | Apple |
イギリス | 54.9% | 44.5% | Apple |
フランス | 34.0% | 65.5% | Apple |
ドイツ | 39.7% | 59.4% | Apple |
オーストラリア | 57.3% | 41.2% | Apple |
ブラジル | 14.0% | 85.6% | Samsung |
出所:アウンコンサルティング
- Appleは先進国で人気が高いが、その中でも日本のApple人気は世界ダントツ。
- 巨大市場の中国でiPhoneユーザーが増加中。米中対立の中でも、中国メーカーよりもアップルを優先しているという事。
- もう一つの巨大市場インドでは、Androidユーザーがほとんど。しかし、台湾の生産受託メーカーが製造拠点を中国からインドに移す動きがあるため、今後インドでのiPhoneシェアは上がってくるはず。
- 韓国では、サムスンGalaxyユーザーが過半数のシェアを占める。しかし、年々iPhoneユーザーが増加しており、韓国メディアによると2022年度の四半期レベルではiPhoneが36%のシェアを獲得したとされる。
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中古スマホ市場でもiPhoneが人気
世界的に中古スマホ市場が拡大中。
地域 | 2018年 | 2021年 | 2023年(見込) |
---|---|---|---|
世界全体 | 1億7580万台 | 2億3700万台 | 3億3290万台(見込) |
北米 | 3900万台 | 5200万台 | 8720万台(見込) |
日本 | 155万台 | 212万台 | 250万台(見込) |
出所:IDC。一部、推計値を含む。
- どの国においてもスマートフォン市場で、中古スマホの割合が全体の10%前後のシェアを占めるようになっている。しかも上昇傾向。
- スマホ中古分野では、世界的にiPhoneがダントツの売れ筋。日本の中古市場では約60%前後がiPhone。
- iPhoneは、機種によってはわりと簡単にバッテリーを新品に交換する事ができる。電池交換のノウハウがあれば新品同様として使えるため、買い取り業者からの需要も根強い。
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