PUMAの連結決算:通年の売上推移
年度 | 売上高・収益 | 営業利益 [営業利益率(%)] | 純利益・最終損益 [純利益率(%)] |
---|---|---|---|
1993年 | 2.10億ユーロ | -0.26億ユーロ [-12.4%] | -0.36億ユーロ [-17.1%] |
1994年 | 1.99億ユーロ | 0.23億ユーロ [11.6%] | 0.14億ユーロ [7.0%] |
1995年 | 2.11億ユーロ | 0.31億ユーロ [14.7%] | 0.24億ユーロ [11.4%] |
1996年 | 2.50億ユーロ | 0.33億ユーロ [13.2%] | 0.42億ユーロ [16.8%] |
1997年 | 2.79億ユーロ | 0.36億ユーロ [12.9%] | 0.34億ユーロ [12.2%] |
1998年 | 3.02億ユーロ | 0.05億ユーロ [1.7%] | 0.04億ユーロ [1.3%] |
1999年 | 3.72億ユーロ | 0.16億ユーロ [4.3%] | 0.09億ユーロ [2.4%] |
2000年 | 4.62億ユーロ | 0.22億ユーロ [4.8%] | 0.17億ユーロ [3.7%] |
2001年 | 5.98億ユーロ | 0.59億ユーロ [9.9%] | 0.39億ユーロ [6.5%] |
2002年 | 9.09億ユーロ | 1.25億ユーロ [13.8%] | 0.84億ユーロ [9.2%] |
2003年 | 12.74億ユーロ | 2.63億ユーロ [20.6%] | 1.79億ユーロ [14.1%] |
2004年 | 15.30億ユーロ | 3.59億ユーロ [23.5%] | 2.58億ユーロ [16.9%] |
2005年 | 17.77億ユーロ | 3.97億ユーロ [22.3%] | 2.85億ユーロ [16.0%] |
2006年 | 23.69億ユーロ | 3.68億ユーロ [15.5%] | 2.63億ユーロ [11.1%] |
2007年 | 23.73億ユーロ | 3.72億ユーロ [15.7%] | 2.69億ユーロ [11.3%] |
2008年 | 25.24億ユーロ | 3.50億ユーロ [13.9%] | 2.32億ユーロ [9.2%] |
2009年 | 24.47億ユーロ | 2.99億ユーロ [12.2%] | 0.79億ユーロ [3.2%] |
2010年 | 27.06億ユーロ | 3.37億ユーロ [12.5%] | 2.02億ユーロ [7.5%] |
2011年 | 30.09億ユーロ | 3.33億ユーロ [11.1%] | 2.30億ユーロ [7.6%] |
2012年 | 32.70億ユーロ | 1.13億ユーロ [3.5%] | 0.79億ユーロ [2.4%] |
2013年 | 29.85億ユーロ | 0.62億ユーロ [2.1%] | 0.21億ユーロ [0.7%] |
2014年 | 29.72億ユーロ | 1.28億ユーロ [4.3%] | 0.84億ユーロ [2.8%] |
2015年 | 33.87億ユーロ | 0.96億ユーロ [2.8%] | 0.61億ユーロ [1.8%] |
2016年 | 36.26億ユーロ | 1.27億ユーロ [3.5%] | 0.88億ユーロ [2.4%] |
2017年 | 41.35億ユーロ | 2.44億ユーロ [5.9%] | 1.68億ユーロ [4.1%] |
2018年 | 46.48億ユーロ | 3.37億ユーロ [7.3%] | 2.29億ユーロ [4.9%] |
2019年 | 55.02億ユーロ | 4.40億ユーロ [8.0%] | 3.09億ユーロ [5.6%] |
2020年 | 52.34億ユーロ | 2.09億ユーロ [4.0%] | 0.78億ユーロ [1.5%] |
2021年 | 68.05億ユーロ | 5.57億ユーロ [8.2%] | 3.09億ユーロ [4.5%] |
2022年 | 84.65億ユーロ | 6.40億ユーロ [7.6%] | 3.53億ユーロ [4.2%] |
2023年 | 86.01億ユーロ | 6.21億ユーロ [7.2%] | 3.04億ユーロ [3.5%] |
出所:PUMA。EBIT=営業利益に相当としたデータ。ユーロ(€)誕生(1999年1月)以前のユーロ建てデータは、プーマ社発表のドイツマルクから換算したデータ。
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平均利益率
プーマの1993年から2023年まで営業利益率の平均が9.2%。
比較として、アディダスの1995年から2023年までの営業利益率の平均が7.9%。ナイキの1979年から2023年までの営業利益率の平均が12.9%。
比較として、アディダスの1995年から2023年までの営業利益率の平均が7.9%。ナイキの1979年から2023年までの営業利益率の平均が12.9%。
- プーマの設立は1948年。ドイツのスポーツブランド。アディダス創業者「アドルフ・ダスラー」の兄である「ルドルフ・ダスラー」によって創業。
- 1986年7月、プーマは株式会社に移行し、フランクフルトとミュンヘンの証券取引所に上場。なお、競合のアディダスの株式上場は1995年。
- 1980年代、アメリカ市場でシェア拡大を目指し安売り攻勢。しかし、これによりアメリカでは安価なイメージがついてしまった。現在でもそのイメージは年代によって残るが、全体的に改善傾向。
- 1989年5月、ダスラー家が保有していたプーマ社株式72%をコサ・リーベルマン(スイス)に売却。創業者一族と会社のつながりがなくなる。
- 1991年、Jリーグ発足により日本でサッカー人気が拡大。当時のイメージキャラクターは三浦知良(キングカズ)が中心。
- 2007年、フランスの流通大手PPR(現ケリング)に買収され、プーマはPPRの傘下となる。
- 2018年以降、ケリング(旧PPR)がプーマ社の株式を段階的に売却。ケリングはスポーツブランド経営から身を引き、中核の「グッチ」や「イヴ・サンローラン」などの高級ブランドに専念。買収時よりも利益率が減少した事や、コロナ低迷の影響も背景にアリ。
- 2020年、コロナ発生により減収減益。ナイキやアディダスも減収減益だが、3社ともに赤字を出す事はなかった。
- 2021年、ドイツ企業の代表するインデックス指数「DAX40」の40社銘柄にプーマが加わる。
- 2023年Q4から業績悪化が顕著に。消費者動向が変化しているため、今後も業績軟調が予想される。
- 売上の中核であるスニーカー/ランニングシューズ分野はメーカー乱立で激戦状態。新興メーカーの「On/オン」や「HOKA/ホカ」が台頭。日本でも履いている人を見かけるようになり、ナイキ、アディダス、プーマなどの大手スポーツブランドの脅威になっている。
- また、アシックス(日本)も北米、ヨーロッパ、東南アジア市場で絶好調。シューズ市場シェアが上がり、これもプーマ社の脅威に。
- また、人件費の高騰、為替、輸送費の急騰なども利益率悪化の要因。
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PUMAの財政・経営状況
年度 | 総資産 [現金・手元資金] |
負債総額 [有利子負債] |
自己資本・純資産 [自己資本比率(%)] |
---|---|---|---|
2000年 | 3.11億ユーロ [0.43億ユーロ] |
1.80億ユーロ [0.40億ユーロ] |
1.31億ユーロ [42.1%] |
2005年 | 13.21億ユーロ [4.75億ユーロ] |
4.46億ユーロ [0.45億ユーロ] |
8.75億ユーロ [66.3%] |
2010年 | 23.66億ユーロ [4.79億ユーロ] |
9.80億ユーロ [0.42億ユーロ] |
13.86億ユーロ [58.6%] |
2015年 | 26.20億ユーロ [3.38億ユーロ] |
10.01億ユーロ [0.14億ユーロ] |
16.19億ユーロ [61.8%] |
2020年 | 46.84億ユーロ [6.55億ユーロ] |
29.21億ユーロ [10.53億ユーロ] |
17.63億ユーロ [37.6%] |
2021年 | 57.28億ユーロ [7.57億ユーロ] |
34.50億ユーロ [10.91億ユーロ] |
22.78億ユーロ [39.8%] |
2022年 | 67.72億ユーロ [4.63億ユーロ] |
42.34億ユーロ [15.57億ユーロ] |
25.38億ユーロ [37.5%] |
2023年 | 66.40億ユーロ [5.52億ユーロ] |
40.58億ユーロ [18.04億ユーロ] |
25.82億ユーロ [38.9%] |
出所:PUMA
- プーマ社の業績懸念はなし。プーマやアディダス、ナイキなどの大手メーカーは業績悪化によるリストラが早く、将来的に深刻な財務問題を抱える事はないはず。
- 2024年8月時点のプーマの株式時価総額は67億ユーロ。日本円で約1兆円(1ユーロ=150円換算)。比較として、アディダスが406億ユーロ、ナイキが1124億ドル、アシックスが1.67兆円。
PUMAの全社員数の推移
2000年 | 2005年 | 2010年 | 2015年 |
---|---|---|---|
1522人 | 5092人 | 11366人 | 11351人 |
2020年 | 2023年 | ||
14374人 | 19369人 |
出所:PUMA
- 世界中で販売強化により、従業員は増加傾向。
- 日本においても2021年、原宿で旗艦店「プーマストア原宿キャットストリート」をオープン。スポーツブランドと共にファッションブランドとしてもブランディング。
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収益構造・セグメント別の成績
年度 | シューズ・ソックス | アパレル | アクセサリ |
---|---|---|---|
売上高 [全体比(%)] |
|||
2000年 | 2.70億ユーロ [58.4%] |
1.63億ユーロ [35.3%] |
0.28億ユーロ [6.0%] |
2005年 | 11.75億ユーロ [66.1%] |
4.73億ユーロ [26.6%] |
1.28億ユーロ [7.2%] |
2010年 | 14.24億ユーロ [52.6%] |
9.41億ユーロ [34.8%] |
3.40億ユーロ [12.6%] |
2015年 | 15.06億ユーロ [44.5%] |
12.44億ユーロ [36.7%] |
6.36億ユーロ [18.8%] |
2020年 | 23.67億ユーロ [45.2%] |
19.74億ユーロ [37.7%] |
8.92億ユーロ [17.0%] |
2023年 | 45.83億ユーロ [53.3%] |
27.63億ユーロ [32.1%] |
12.55億ユーロ [14.5%] |
出所:PUMA
- 2023年度のプーマ/シューズ部門の売上高が45.83億ユーロ。比較として、アディダスが121.39億ユーロ、ナイキが331.35億ドル。
- 2023年度のプーマ/アパレル部門の売上高は27.63億ユーロ。比較として、アディダス社が78.06億ユーロ、ナイキ社が138.43億ドル。
PUMAの国内と外国への売上比率
年度 | 欧州/中東/アフリカ | 南北アメリカ | アジア/パシフィック |
---|---|---|---|
売上高 [全体比(%)] |
|||
2000年 | 2.98億ユーロ [64.5%] |
1.19億ユーロ [25.8%] |
0.44億ユーロ [9.5%] |
2005年 | 11.75億ユーロ [66.1%] |
4.73億ユーロ [26.6%] |
1.28億ユーロ [7.2%] |
2010年 | 12.21億ユーロ [45.1%] |
8.55億ユーロ [31.6%] |
6.28億ユーロ [23.2%] |
2015年 | 11.65億ユーロ [34.4%] |
11.91億ユーロ [35.2%] |
6.52億ユーロ [19.3%] |
2020年 | 19.82億ユーロ [37.9%] |
17.75億ユーロ [33.9%] |
14.76億ユーロ [28.2%] |
2023年 | 34.18億ユーロ [39.7%] |
33.89億ユーロ [39.4%] |
17.93億ユーロ [20.8%] |
出所:PUMA
- 2000年には6割をお膝元のヨーロッパで売り上げ。そこから、北米、南米、アジアへ売上地域がシフト。
- 南北アメリカにおいては、米国での販売額がわりと少なく、南米の売上高が多い。
- 巨大市場アメリカにおけるプーマは、ナイキやアディダスに比べると、マイナーな存在。
- プーマはサッカーブランドのイメージがあり、サッカーの人気が低かったアメリカではプーマのブランドイメージも低かった歴史がある。
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