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村田製作所の業績推移:売上高・営業利益率・純利益の推移

業績推移

村田製作所

MURATAの決算(通年)の売上推移

村田製作所の売上高・営業利益・純利益・利益率の業績推移
年度 売上高 営業利益
[営業利益率(%)]
純利益・最終損益
[純利益率(%)]
2001年 3947億円 510億円
[12.9%]
349億円
[8.9%]
2002年 3949億円 591億円
[14.9%]
394億円
[10.0%]
2003年 4142億円 742億円
[17.9%]
485億円
[11.7%]
2004年 4244億円 695億円
[16.3%]
465億円
[10.9%]
2005年 4907億円 898億円
[18.3%]
584億円
[11.9%]
2006年 5668億円 1133億円
[19.9%]
713億円
[12.6%]
2007年 6316億円 1157億円
[18.3%]
774億円
[12.3%]
2008年 5239億円 -162億円(赤字)
[-3.1%]
35億円
[0.7%]
2009年 5308億円 267億円
[5.0%]
247億円
[4.7%]
2010年 6179億円 774億円
[12.5%]
534億円
[8.6%]
2011年 5846億円 449億円
[7.6%]
308億円
[5.3%]
2012年 6810億円 586億円
[8.6%]
423億円
[6.2%]
2013年 8467億円 1258億円
[14.8%]
931億円
[11.0%]
2014年 1兆435億円 2145億円
[20.5%]
1677億円
[16.1%]
2015年 1兆2108億円 2754億円
[22.7%]
2037億円
[16.8%]
2016年 1兆1355億円 2012億円
[17.7%]
1560億円
[13.7%]
2017年 1兆3718億円 1621億円
[11.8%]
1460億円
[10.6%]
2018年 1兆5750億円 2668億円
[16.9%]
2069億円
[13.1%]
2019年 1兆5340億円 2532億円
[16.5%]
1830億円
[11.9%]
2020年 1兆6301億円 3132億円
[19.2%]
2370億円
[14.5%]
2021年 1兆8125億円 4241億円
[23.4%]
3141億円
[17.3%]
出所:村田製作所
  • 村田製作所の2001年と2021年の業績を比較すると売上高は4.6倍。比較として、部品業界のライバルであるTDKは3.3倍、京セラが1.8倍。
  • 2001年から2021年までの営業利益率の平均が14.9%。比較参考として、競合のTDKが5.8%、京セラが8.0%。
  • 営業利益と純利益、ともに世界金融危機の2008年以外は赤字なし。2009年~2012年の景気悪化と円高などにおいても立派な利益を確保。
  • 稼ぎ頭は積層セラミックコンデンサー(電気を安定化させる小さな部品)。材料から製造までを一貫生産し、40%前後の市場シェアとダントツの利益率を確立。

MURATAの経営と財政状況

村田製作所の財務の推移(2001年以降)
年度 総資産 負債総額
[有利子負債]
自己資本・純資産
[自己資本比率(%)]
2001年 8393億円 1131億円 7262億円
[86.1%]
2005年 9096億円 1543億円 7553億円
[83.0%]
2010年 9885億円 1674億円 8211億円
[83.1%]
2015年 1兆5177億円 2738億円 1兆2439億円
[81.9%]
2020年 2兆4622億円 5406億円
[1427億円]
1兆9216億円
[78.0%]
2021年 2兆8091億円 5456億円
[1429億円]
2兆2635億円
[80.6%]
  • 2001年と2020年を比較すると村田製作所の資産規模は3.3倍に拡大。比較参考として、部品メーカーライバルのTDKは約2.9倍、京セラは約2.0倍に資産を増やす。
  • 村田製作所の財務は、世界的に見ても超安定企業。同じ京都の任天堂や京セラと共に超優良企業であり「倒産」「債務超過」などはまず心配ない。
  • 自己資本比率がかなり高いが、一方で借入金を増やしてでも、成長分野に投資していないと考える事もできる。

開発投資

村田製作所の設備投資費と研究開発費の推移(2005年以降)
年度 設備投資費 研究開発費
2005年 510億円 346億円
2010年 567億円 397億円
2015年 1725億円 779億円
2020年 1966億円 1017億円

海外依存度

村田製作所の国や地域別の売上比率の推移
国・地域 2013年
[全体比(%)]
2017年
[全体比(%)]
2021年
[全体比(%)]
日本 773億円
[9.2%]
1108億円
[8.1%]
1645億円
[9.1%]
北米・南米 566億円
[6.7%]
1538億円
[11.2%]
2058億円
[11.4%]
ヨーロッパ 693億円
[8.2%]
1062億円
[7.8%]
1624億円
[9.0%]
中国 4596億円
[54.5%]
7608億円
[55.6%]
9938億円
[54.9%]
アジア 1806億円
[21.4%]
2362億円
[17.3%]
2829億円
[15.6%]
海外売上 7662億円
[90.8%]
1兆2571億円
[91.9%]
1兆6450億円
[90.9%]
出所:村田製作所
  • 2013年と比較して、海外比率に大きな変化なし。国や地域別の売上比率においても、あまり変化していない。
  • 日本国内への売上が低い。電子製品の製造が国外に移っている事がわかるデータといえる。
  • 村田製作所は積層セラミックコンデンサーなどの電子製品向けの売上依存度が高いため、スマホや家電の製造量が多い中国やアジア圏への売上比率が高くなる。

製品別の売上高

村田製作所の製品別の売上推移
製品 2015年
[全体比(%)]
2018年
[全体比(%)]
2021年
[全体比(%)]
コンデンサ 3673億円
[30.4%]
5742億円億円
[36.5%]
7852億円
[43.4%]
圧電製品 1618億円
[13.4%]
1385億円
[8.8%]
1383億円
[7.6%]
その他コンポーネント 2309億円
[19.2%]
3921億円
[25.0%]
4604億円
[25.4%]
モジュール 4468億円
[37.0%]
4666億円
[26.7%]
4255億円
[23.5%]
合計 1兆2070億円
[100%]
1兆5717億円
[100%]
1兆8096億円
[100%]
  • コンデンサ……主に積層セラミックコンデンサ(MLCC)など。
  • 圧電製品……表面波フィルタ、発振子、圧電センサ、セラミックフィルタなど。
  • その他コンポーネント……リチウムイオン二次電池、インダクタ、EMI除去フィルタ、コネクタ、センサ、サーミスタなど。
  • モジュール……コネクティビティモジュール、高周波モジュール、無線通信モジュール、樹脂多層基板、電源モジュール、多層デバイスなど。

中核は積層セラコン

村田製作所の成長分野の中核は、今後も積層セラミックコンデンサー。売上比率が年々高くなっており、2015年は全体の30.4%だったが、2021年は43.4%に。

積層セラミックコンデンサー

出所:村田製作所

今までの需要の多くは家電やスマホ、パソコン向けなどが中心だったが、それらの市場規模は頭打ちであるため、今後は電気自動車の成長を取り込みたい。

製品別の積層セラコンの必要量

  • テレビ……200~300個。
  • ノートパソコン……800~1000個。
  • スマーフォン……500~1000個。
  • ガソリン車……3000~5000個。
  • 電気自動車……10000~15000個。
積層セラミックコンデンサ市場シェア(2017年:金額ベース)
1位村田製作所 45%
2位韓国サムスン電機 21%
3位太陽誘電 15%
4位TDK 9%
5位台湾YAGEO 6%
6位京セラ 4%
出所:NIKKEI。金額基準のシェア。
  • 材料から製造装置までを内製化し、垂直統合型といわれる一貫生産により、他社よりも製造コストを大幅削減。競合の太陽誘電やサムスン、TDKなどは生産性で村田製作所には勝てないとされる。
  • 高性能が求められる自動車向けの積層セラコンでは、村田やTDKなどの日本勢が独占。しかし、韓国サムスンや台湾YAGEO(ヤゲオ)が今後、本格参入するとされる。

積層セラコン(MLCC)の増産状況

  • 2018年、中国江蘇省無錫市にMLCCの新生産棟。
  • 2019年、島根県大田市の工場の47億円でMLCCの増産投資。生産拡大。
  • 2021年、タイで約120億円を投資してMLCCの工場建設。
  • 2022年、島根県に約120億円でMLCCの新生産棟を建設。

電子機器の米と言われる積層セラミックコンデンサーは年々需要が増加。村田製作所は毎年のように増産投資にふみきっている。素晴らしい技術をもとにスケールメリットを活かしたい。

スマホ向けバッテリー市場シェア

2017年、村田製作所はソニーのバッテリー事業を175億円で買収し、スマートフォン向けのバッテリーサプライヤーとなっている。その市場シェアを確認。

村田製作所のスマホ向けリチウム電池シェア
企業 2017年 2021年
ATL(TDKの完全子会社) 27% 42%
LGエナジー 14% 22%
サムスンSDI 15% 18%
BYD 10% 8%
村田製作所 6% 5%
出所:ストラテジー・アナリティクス。一部、市場規模と売上から筆者が推測した数値を含む。
  • スマートフォン市場は成長が望めないため、どの企業も大胆な増産投資をしない。つまり、大きくシェアが変化する事は考えにくい。
  • 村田のバッテリービジネスの顧客は、アップル(iPhone/iPad)、ソニー(エクスペリア)、シャープ(アクオス)など。
  • 発火のリスクがほとんどない全個体電池の開発も進める。

車載バッテリー分野への参入は悲観

ガソリンエンジン車から電気自動車へと変革が進む中、日本企業でバッテリー製造への積極的な大型投資を決めているエレクトロニクス企業はパナソニックだけ。

財務が安定している村田製作所にも参入してほしいところだが、電気自動車向けバッテリーは、中国や韓国企業との競争が激しい分野であるため参入しない決断。

しかし、全個体電池の開発が進み、採算がとれる事が予測できる場合は、参入を決断してくれるかもしれない。

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