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MURATAの連結決算:通年の売上推移
| 年度 | 売上高 | 営業利益 [営業利益率(%)] |
純利益・最終損益 [純利益率(%)] |
|---|---|---|---|
| 1998年 | 3670億円 | 570億円 [15.5%] |
288億円 [7.8%] |
| 1999年 | 4591億円 | 1007億円 [21.9%] |
616億円 [13.4%] |
| 2000年 | 5840億円 | 1742億円 [29.8%] |
1049億円 [18.0%] |
| 2001年 | 3947億円 | 510億円 [12.9%] |
349億円 [8.9%] |
| 2002年 | 3949億円 | 591億円 [14.9%] |
394億円 [10.0%] |
| 2003年 | 4142億円 | 742億円 [17.9%] |
485億円 [11.7%] |
| 2004年 | 4244億円 | 695億円 [16.3%] |
465億円 [10.9%] |
| 2005年 | 4907億円 | 898億円 [18.3%] |
584億円 [11.9%] |
| 2006年 | 5668億円 | 1133億円 [19.9%] |
713億円 [12.6%] |
| 2007年 | 6316億円 | 1157億円 [18.3%] |
774億円 [12.3%] |
| 2008年 | 5239億円 | -162億円 [-3.1%] |
35億円 [0.7%] |
| 2009年 | 5308億円 | 267億円 [5.0%] |
247億円 [4.7%] |
| 2010年 | 6179億円 | 774億円 [12.5%] |
534億円 [8.6%] |
| 2011年 | 5846億円 | 449億円 [7.6%] |
308億円 [5.3%] |
| 2012年 | 6810億円 | 586億円 [8.6%] |
423億円 [6.2%] |
| 2013年 | 8467億円 | 1258億円 [14.8%] |
931億円 [11.0%] |
| 2014年 | 1兆435億円 | 2145億円 [20.5%] |
1677億円 [16.1%] |
| 2015年 | 1兆2108億円 | 2754億円 [22.7%] |
2037億円 [16.8%] |
| 2016年 | 1兆1355億円 | 2012億円 [17.7%] |
1560億円 [13.7%] |
| 2017年 | 1兆3718億円 | 1621億円 [11.8%] |
1460億円 [10.6%] |
| 2018年 | 1兆5750億円 | 2668億円 [16.9%] |
2069億円 [13.1%] |
| 2019年 | 1兆5340億円 | 2532億円 [16.5%] |
1830億円 [11.9%] |
| 2020年 | 1兆6301億円 | 3132億円 [19.2%] |
2370億円 [14.5%] |
| 2021年 | 1兆8125億円 | 4241億円 [23.4%] |
3141億円 [17.3%] |
| 2022年 | 1兆6868億円 | 2979億円 [17.7%] |
2537億円 [15.0%] |
| 2023年 | 1兆6401億円 | 2154億円 [13.1%] |
1808億円 [11.0%] |
| 2024年 | 1兆7433億円 | 2797億円 [16.0%] |
2338億円 [13.4%] |
| 2025年 | 1兆8308億円 | 2818億円 [15.4%] |
2339億円 [12.8%] |
出所:村田製作所。本決算期は3月末。
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平均利益率
村田製作所の1998年から2025年までの営業利益率の平均が15.8%。
会社の動向
- 村田製作所の創業は1950年。他社がやってない事をやるのが会社の理念。
- 2001年と2021年を比較すると売上高は4.6倍。比較として、TDKは3.3倍、京セラが1.8倍。
- 稼ぎ頭は積層セラミックコンデンサー(電気を安定化させる小さな部品)。材料から製造までを一貫生産し、40%前後の市場シェアとダントツの利益率を確立。
- 自動車関連部品や通信デバイス関連のポートフォリオを強化中。電子製品向けの全個体電池の開発も進める。
- スマートフォンの世界販売台数が頭打ち状態。また、電気自動車の販売も伸び悩み、村田の中核である積層セラコンの販売も不安視されていたが、AIブームにおけるデータセンター設備投資の急増により、積層セラコンの販売が伸びる。
- サムスン電機(SEMCO)や台湾YAGEO、中国部品メーカーも伸びてきており、村田を脅かす存在となってきている。
- 韓国サムスンや部品国産化を進める中国企業以外とは安定的なビジネスを続けれる見込みだが、やはり製品ポートフォリオを増やしたい。
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国内と海外の売上割合
| 年度 | 日本 | 南北アメリカ | ヨーロッパ | 中国 | アジア・他 |
|---|---|---|---|---|---|
| 売上高(億円) [売上比率(%)] | |||||
| 2005年 | 4061 [27.3%] | 375 [8.5%] | 484 [13.5%] | 2005 [50.7%] | |
| 2010年 | 948 [15.4%] | 467 [7.6%] | 700 [11.4%] | 2970 [48.3%] | 1068 [17.3%] |
| 2015年 | 780 [6.5%] | 835 [6.9%] | 819 [6.8%] | 7502 [62.1%] | 2131 [17.7%] |
| 2020年 | 1374 [8.4%] | 1704 [10.5%] | 1263 [7.8%] | 9511 [58.4%] | 2421 [14.9%] |
| 2023年 | 1265 [7.7%] | 1530 [15.4%] | 1730 [10.6%] | 8153 [49.7%] | 2722 [16.6%] |
| 2025年 | 1327 [7.3%] | 3038 [16.6%] | 1530 [8.4%] | 8650 [47.2%] | 3761 [20.5%] |
出所:村田製作所
- 日本国内への売上が低い。電子製品の製造が国外に移っている事がわかるデータ。
- アメリカ向けへの売上が増加。米国テック企業データセンター設備投資向けへのコンデンサ、インダクタなどの製品売上が増加。
- 村田製作所は積層セラミックコンデンサーなどの電子製品向けの売上依存度が高いため、スマホや家電の製造拠点が多い中国やアジア圏への売上比率が高くなる。
- パソコンやスマートフォンの市況、そして中国景気により、村田の業績は大きく変化する。
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収益構造:製品別の売上高
| 年度 | コンポーネント | デバイス・モジュール | |||
|---|---|---|---|---|---|
| コンデンサ | 他インダクタ等 | 高周波・通信 | エナジー・電力 | 機能デバイス | |
| 売上高(億円) [全体比(%)] | |||||
| 2005年 | 1735 [35.4%] | 1480 [35.0%] | 1194 [28.2%] | ||
| 2010年 | 2214 [35.8%] | 2034 [33.0%] | 1907 [30.9%] | ||
| 2015年 | 3673 [30.4%] | 3928 [32.6%] | 4468 [37.0%] | ||
| 2020年 | 6265 [38.4%] | 5169 [31.8%] | 4840 [29.7%] | ||
| 2024年 | 8318 [47.7%] | 2012 [11.5%] | 4436 [25.4%] | 1557 [8.9%] | 978 [5.6%] |
| 2025年 | 9364 [51.1%] | 2233 [12.2%] | 3948 [21.6%] | 1540 [8.4%] | 1070 [5.9%] |
出所:村田製作所
- コンデンサ……主に積層セラミックコンデンサ(MLCC)、アルミ電解コンデンサなど。
- その他コンポーネント……インダクタ、EMI除去フィルタ、表面波フィルタ、発振子、圧電センサ、セラミックフィルタなど。
- デバイス・モジュール……リチウムイオン電池、コネクティビティモジュール、高周波モジュール、無線通信モジュール、樹脂多層基板、電源モジュールなど。
中国企業の電子部品国産化が進んでおり、村田のコンポーネント部品の一部売上が伸び悩んでいる。
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中核は積層セラコン
村田製作所の成長分野の中核は今後も積層セラミックコンデンサー(MLCC)。会社の収益において、コンデンサの売上比率が年々高くなっており、2015年は全体の30.4%だったが、2020年は38.4%、2025年は51.1%がコンデンサの売上に。

出所:村田製作所
今までの需要の多くは家電やスマホ、パソコン向けなどが中心だったが、それらの市場規模は頭打ちであるため、今後は成長分野とされるデータセンターや自動車電動化の成長を取り込みたい。
製品別の積層セラコンの必要量
- テレビ……200~300個
- ノートパソコン……800~1000個
- スマーフォン……500~1000個
- ガソリン車……3000~5000個
- 電気自動車……10000~15000個
- AIサーバー……数万~数十万個(サーバーラック1台あたり)
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MLCC市場シェア
| 順位 | 2022年 | 2017年 | 2011年 |
|---|---|---|---|
| メーカー [市場シェア(%)] |
|||
| 1位 | 村田製作所(日本) [43.0%] |
村田製作所(日本) [45%] |
村田製作所(日本) [34%] |
| 2位 | サムスン電機(韓国) [20.6%] |
サムスン電機(韓国) [21%] |
サムスン電機(韓国) [17%] |
| 3位 | TDK(日本) [14.5%] |
太陽誘電(日本) [15%] |
太陽誘電(日本) [15%] |
| 4位 | 太陽誘電(日本) [13.7%] |
TDK(日本) [9%] |
TDK(日本) [13%] |
| 5位 | 京セラ(日本) [2.0%] |
YAGEO(台湾) [6%] |
– |
| 6位 | YAGEO(台湾) [1.6%] |
京セラ(日本) [4%] |
– |
出所:2011年のデータは東洋経済オンライン、2017年はゴールドマンサックス調べ。このデータは金額基準の世界シェア。
- 材料から製造装置までを内製化し垂直統合型といわれる一貫生産により、他社よりも製造コストを大幅削減。競合の太陽誘電やサムスン、TDKなどは生産性で村田製作所には勝てないとされる。
- 高性能が求められる自動車向けの積層セラコンでは、村田やTDKなどの日本勢が独占。しかし、韓国サムスンや台湾YAGEO(ヤゲオ)が今後、競合になる見込み。
積層セラコン(MLCC)の増産状況
2018年中国江蘇省無錫市にMLCCの新生産棟。
2019年島根県大田市の工場の47億円でMLCCの増産投資。生産拡大。
2021年タイで約120億円を投資してMLCCの工場建設。
2022年島根県に約120億円でMLCCの新生産棟を建設。
2019年島根県大田市の工場の47億円でMLCCの増産投資。生産拡大。
2021年タイで約120億円を投資してMLCCの工場建設。
2022年島根県に約120億円でMLCCの新生産棟を建設。
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スマホ向けバッテリー市場シェア
| 順位 | 2021年 | 2017年 |
|---|---|---|
| メーカー [市場シェア(%)] |
||
| 1位 | ATL/TDK(香港/日本) [42%] |
ATL/TDK(香港/日本) [27%] |
| 2位 | LGエナジー(韓国) [22%] |
LGエナジー(韓国) [14%] |
| 3位 | サムスンSDI(韓国) [18%] |
サムスンSDI(韓国) [15%] |
| 4位 | BYD(中国) [8%] |
BYD(中国) [10%] |
| 5位 | 村田製作所(日本) [5%] |
村田製作所(日本) [6%] |
出所:ストラテジー・アナリティクス。一部、市場規模とメーカー売上高から筆者が算出した数値を含む。
- 2017年、村田製作所はソニーのバッテリー事業を175億円で買収し、スマートフォン向けバッテリーサプライヤーの一角に。村田は業界5位クラス。
- 市場トップシェアはTDKの完全子会社のATL。
- スマートフォン市場は成長が望めないため、どの企業も大胆な増産投資をしない。つまり、新しいイノベーションが誕生しない限り、大きくシェアが変化する事は考えにくい。
- 村田のバッテリービジネスの顧客は、アップル(iPhone/iPad)、ソニー(エクスペリア)、シャープ(アクオス)など。
- 中国のBYDは今となっては電気自動車メーカーとして認知されているが、元々はスマホ用バッテリーメーカーとして創業した企業。現在でもそこそこのシェアをもつ。
- 発火リスクがほとんどない全個体電池の開発も進め、コンデンサーに次ぐ主力製品としたい。TDKがスマホ向けバッテリーメーカーとして成功した事例を参考にしたい。
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全社員数と開発投資
| 年度 | 従業員数(連結) | 平均年収 | 設備投資費 | 研究開発費 |
|---|---|---|---|---|
| 2005年 | 2万6956人 | 685万円 | 510億円 | 346億円 |
| 2010年 | 3万7420人 | 650万円 | 567億円 | 397億円 |
| 2015年 | 5万4674人 | 783万円 | 1725億円 | 779億円 |
| 2020年 | 7万5184人 | 728万円 | 1966億円 | 1017億円 |
| 2023年 | 7万3165人 | 760万円 | 1382億円 | 1325億円 |
| 2025年 | 74302人 | 838万円 | 2477億円 | 1588億円 |
出所:村田製作所
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MURATAの財政・経営状況
| 年度 | 総資産 [現金・現金同等物] |
負債総額 [有利子負債] |
自己資本・純資産 [自己資本比率(%)] |
|---|---|---|---|
| 2001年 | 8393億円 [790億円] |
1131億円 [10億円] |
7262億円 [86.1%] |
| 2005年 | 9096億円 [1263億円] |
1543億円 [90億円] |
7553億円 [83.0%] |
| 2010年 | 9885億円 [630億円] |
1674億円 [88億円] |
8211億円 [83.1%] |
| 2015年 | 1兆5177億円 [2125億円] |
2738億円 [97億円] |
1兆2439億円 [81.9%] |
| 2020年 | 2兆4622億円 [4076億円] |
5406億円 [1107億円] |
1兆9216億円 [78.0%] |
| 2025年 | 3兆1990億円 [6537億円] |
4812億円 [557億円] |
2兆7178億円 [85.0%] |
出所:村田製作所
- 2001年と2020年を比較すると村田製作所の資産規模は3.3倍に拡大。比較参考として、部品メーカーライバルのTDKは約2.9倍、京セラは約2.0倍に資産を増やす。
- 村田製作所の財務は、世界的に見ても超安定的。同じ京都の任天堂や京セラと共に超優良企業。
- 自己資本比率が高いが、一方で「リスクを負ってでも事業拡大をしていない」と考える事もできる。
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