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VISAの業績推移:売上高・営業利益率・取扱高・カード発行枚数

VISAの連結決算:通年の売上推移

VISA(ビザ)の業績推移:売上高・営業利益・純利益・利益率の推移
年度 売上高・収益
[カード発行枚数]
営業利益
[営業利益率(%)]
純利益・最終損益
[純利益率(%)]
2007年 51.93億ドル
[15億枚]
16.73億ドル
[32.2%]
10.51億ドル
[20.2%]
2008年 62.63億ドル
[16億枚]
(NY証券取引所上場)
28.97億ドル
[46.3%]
17.49億ドル
[27.9%]
2009年 69.11億ドル
[17億枚]
35.38億ドル
[51.2%]
23.53億ドル
[34.0%]
2010年 80.65億ドル
[18億枚]
45.89億ドル
[56.9%]
29.66億ドル
[36.8%]
2011年 91.88億ドル
[19億枚]
54.56億ドル
[59.4%]
36.50億ドル
[39.7%]
2012年 104.21億ドル
[20億枚]
21.39億ドル
[20.5%]
21.44億ドル
[20.6%]
2013年 117.78億ドル
[22億枚]
72.39億ドル
[61.5%]
49.80億ドル
[42.3%]
2014年 127.02億ドル
[23億枚]
76.97億ドル
[60.6%]
54.38億ドル
[42.8%]
2015年 138.80億ドル
[24億枚]
90.64億ドル
[65.3%]
63.28億ドル
[45.6%]
2016年 150.82億ドル
[31億枚]
(6月 VISAヨーロッパを買収)
78.83億ドル
[52.3%]
59.91億ドル
[39.7%]
2017年 183.58億ドル
[31億枚]
121.44億ドル
[66.2%]
66.99億ドル
[36.5%]
2018年 206.09億ドル
[32億枚]
129.54億ドル
[62.9%]
103.01億ドル
[50.0%]
2019年 229.77億ドル
[34億枚]
150.01億ドル
[65.3%]
120.80億ドル
[52.6%]
2020年 218.46億ドル
[35億枚]
140.81億ドル
[64.5%]
108.66億ドル
[49.7%]
2021年 241.05億ドル
[38億枚]
158.04億ドル
[65.6%]
123.11億ドル
[51.1%]
2022年 293.10億ドル
[41億枚]
188.13億ドル
[64.2%]
149.57億ドル
[51.0%]
2023年 326.53億ドル
[44億枚]
210.00億ドル
[64.3%]
172.73億ドル
[52.9%]
出所:VISA。本決算期は9月末。2007年は上場前のプロフォーマ成績。
2007年から2023年までのVISAの営業利益率の平均が56.4%。比較として、2004年から2022年までのMasterCardの営業利益率の平均が40.7%。JCBの2011年から2022年までの営業利益率の平均が12.2%。
  • VISAは、決済カードブランドを手掛けるアメリカ企業。1958年に米国大手銀行「バンク・オブ・アメリカ」が「BankAmericard」の名称でクレジットカード事業を開始した事がルーツ。
  • 1976年、国際ブランドとしての普及を目指し「VISA」に名称変更。以降、VISAは国際的な決済カードブランドで世界トップシェアを守り続ける。
  • クレジットカードの国際ブランドは、VISAの他にマスターカード、アメックス、JCB、中国の銀聯(ぎんれん)カードなど。
  • 2016年、VISA欧州部門を買収。しかし、ヨーロッパはMasterCardのシェアが高く、VISAの収益性は高くない。
  • 2020年時点のカードブランド日本国内シェアは、1位のVISAが50.8%、2位がJCBで28.0%、3位がMasterCardで17.8%。(イプソス調べ)
  • 巨大市場の中国では、中国企業の「銀聯(ぎんれん)カード」の普及が進められ、観光地以外ではVISAが使えないケースが多い。
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VISAの財政・経営状況

VISA(ビザ)の財務状況の推移:総資産・純資産・自己資本比率の推移
年度 総資産
[現金・手元資金]
負債総額
[(長期)有利子負債]
自己資本・純資産
[自己資本比率(%)]
2010年 334.08億ドル
[59.17億ドル]
83.94億ドル
[0.32億ドル]
250.14億ドル
[74.9%]
2015年 393.67億ドル
[70.87億ドル]
95.25億ドル
[なし]
298.42億ドル
[75.8%]
2020年 809.19億ドル
[209.42億ドル]
447.09億ドル
[210.71億ドル]
362.10億ドル
[44.7%]
2021年 828.96億ドル
[194.06億ドル]
453.07億ドル
[199.78億ドル]
375.89億ドル
[45.3%]
2022年 855.01億ドル
[199.71億ドル]
499.20億ドル
[202.00億ドル]
355.81億ドル
[41.6%]
2023年 904.99億ドル
[218.98億ドル]
517.66億ドル
[204.63億ドル]
387.33億ドル
[42.8%]
出所:VISA
  • VISAの財務問題はなし。業績が良いため、株主還元も拡大傾向。
  • 近年は、システム強化やカード普及のための奨励金を増やしているため、やや有利子負債が増えている。
  • 2024年2月時点のVISAの株式時価総額は5612億ドル。比較として、MasterCardの時価総額は4309億ドル。アメリカでは両社共に安定銘柄となっている。なお、JCBは非上場。
  • NYダウ30の銘柄の一つ。つまり、アメリカを代表する企業の一つという事。

ビザの連結社員数

VISAの全従業員数の推移
2010年 2015年 2020年 2023年
6800人 11300人 20500人 28800人
出所:VISA
  • VISAの従業員数は、競合のMastercardと同レベル。共にカード利用増加に備えたシステム安定化に向け増員傾向。
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収益構造・セグメント別の成績

VISA(ビザ)の売上内訳とインセンティブ(販売奨励金)の推移
セグメント 2015年/売上高
[売上比率(%)]
2020年/売上高
[売上比率(%)]
2023年/売上高
[売上比率(%)]
Service
(手数料収入)
63.02億ドル
[45.4%]
98.04億ドル
[44.9%]
148.26億ドル
[45.4%]
Data processing
(情報処理収入)
55.52億ドル
[40.0%]
109.75億ドル
[50.2%]
160.07億ドル
[49.0%]
International
transaction
(国際取引手数料)
40.64億ドル
[29.3%]
62.99億ドル
[28.8%]
116.38億ドル
[35.6%]
Other
(その他)
8.23億ドル
[5.9%]
14.32億ドル
[6.6%%]
24.79億ドル
[7.6%]
Client incentives
(販売奨励金)
-28.61億ドル
[-20.6%]
-66.64億ドル
[-30.5%]
-122.97億ドル
[-37.7%]
合計 138.80億ドル
[100%]
218.46億ドル
[100%]
326.53億ドル
[100%]
出所:VISA
  • Service(基本的な手数料収入)……VISA加盟店で、消費者がVISAブランドのカードを使用し、商品が売れたら加盟店は決済金額の一部を手数料としてカード会社に支払う事になる。なお、手数料率は1%~10%の間で、同じ決済額でも業種や売上規模によって手数料は異なる。
  • Data processing(情報処理収入)……VISA加盟店やクレジットカード発行会社(楽天や三井住友など)に対するVISAネットワークシステム利用料。
  • International transaction(国際取引手数料)……海外でのカード使用による手数料。外国の実店舗やネットショッピングなどにおいて、VISAが定める為替レートから、さらに海外事務手数料として数%がカード会社の収益に。
  • Client incentives(販売奨励金)……VISAブランド普及のための販売促進費。2023年度の販売奨励金は122.97億ドルで売上比率37.7%。

国内と外国の売上比率

VISA(ビザ)の海外売上比率:国別/地域別の売上高と全体比の推移
国/地域 2015年/売上高
[全体比(%)]
2020年/売上高
[全体比(%)]
2023年/売上高
[全体比(%)]
アメリカ 74.06億ドル
[53.4%]
101.25億ドル
[46.3%]
141.38億ドル
[43.3%]
世界
(米国以外)
62.19億ドル
[44.8%]
117.21億ドル
[53.7%]
185.15億ドル
[56.7%]
出所:VISA
  • クレジットカードの普及が進み、2016年以降に世界のマーケットがアメリカ市場の営業収益を追い越す。とはいえ、アメリカ市場はカードビジネスの収益性が高い。
  • アメリカは、お国柄としてクレジット決済が進んでいる。カードローンの利用者も多い。
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決済取扱い高とカード発行枚数を競合と比較

VISA、マスターカード、JCBの「決済取扱高」「カード発行枚数」を比較
年度 VISA MasterCard JCB
取扱い金額
[カード発行枚数]
取扱い金額
[カード発行枚数]
取扱い金額
[カード発行枚数]
2008年 4兆3460億ドル
[16億枚]
2兆5330億ドル
[9.8億枚]
約7兆円
[6000万枚]
2010年 6兆2200億ドル
[18億枚]
2兆7230億ドル
[9.7億枚]
約8兆円
[6400万枚]
2012年 6兆3000億ドル
[20億枚]
3兆6470億ドル
[12億枚]
15兆5989億円
[8018万枚]
2014年 7兆3000億ドル
[23億枚]
4兆4990億ドル
[14億枚]
22兆5753億円
[8958万枚]
2016年 8兆2300億ドル
[31億枚]
4兆8270億ドル
[17億枚]
26兆5659億円
[1億569万枚]
2018年 11兆890億ドル
[32億枚]
5兆9000億ドル
[20億枚]
32兆6759億円
[1億3007万枚]
2020年 11兆3470億ドル
[35億枚]
6兆3310億ドル
[23億枚]
33兆8255億円
[1億4102万枚]
2022年 14兆1000億ドル
[41億枚]
8兆1780億ドル
[27億枚]
43兆2798億円
[1億5401万枚]
出所:VISAMasterCard、JCB。
  • 2022年度のVISAの取扱高(14兆1000億ドル)は、マスターの約1.7倍、JCBの約45倍、アメックスの約9.1倍。
  • 2022年度のVISAブランドのカード発行枚数(41億枚)は、マスターの約1.5倍、JCBの約26.6倍、アメックスの約31.5倍。

VISAが人気の理由

  • VISAの強みは加盟店が多い事。クレジットカードが使える店では基本的にVISAが使える。しかし、コストコはマスターカードのみでVISAは使えず(2024年時点)。
  • 外国のネットショップを利用する場合、VISAブランドを使えば、海外事務手数料(両替手数料)がかからない「円建て決済」を選択できる店が多い。
  • 日本のカード発行会社は、VISAの一極化を恐れるため、JCBやMasterブランドを勧める事も多いが、やはりVISAを選ぶのが無難。
  • 日本人として言えば、日本発の「JCB」ブランドを選ぶのも吉。日本国内ではマスターよりも使える店が多い。
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