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ステランティスの販売台数の推移と売上高・営業利益率の推移

業績推移, 自動車

ステランティスのロゴ

STELLANTISの決算(通年)の売上推移

ステランティスの業績推移。売上高・営業利益・純利益・利益率の推移
年度 売上高・収益
[自動車販売台数]
営業利益
[営業利益率(%)]
純利益・最終損益
[純利益率(%)]
2020年 1474.10億ユーロ
(19兆1633億円)
[594万台]
52.19億ユーロ
(6784億円)
[3.5%]
20.51億ユーロ
(2666億円)
[1.4%]
2021年 1521.19億ユーロ
(19兆7754億円)
[614万台]
152.99億ユーロ
(1兆9888億円)
[10.0%]
143.44億ユーロ
(1兆8647億円)
[9.4%]
出所:Stellantis。()内の日本円表記は1ユーロ130円で換算。2020年度は単純にFCAとPSAを合計したデータ。
ステランティスの財務状況
年度 総資産 負債総額 自己資本・純資産
[自己資本比率(%)]
2021年 1717.66億ユーロ
(22兆3295億円)
1154.59億ユーロ
(15兆96億円)
563.07億ユーロ
(7兆3199億円)
[32.8%]
1ユーロ=130円で換算。
  • 販売促進目的の金融サービスを抱えるため、自己資本比率が低くなる。
  • 金融サービスを抱えるほとんどの自動車メーカーは同様の現象が起こる。

保有ブランド

FCAフィアット由来

  • FIAT(フィアット:イタリア)
  • abarth(アバルト:イタリア)
  • MASERATI(マセラティ:イタリア)
  • ALFA ROMEO(アルファロメオ:イタリア)
  • Lancia(ランチア:イタリア)

FCAクライスラー由来

  • CHRYSLER(クライスラー:アメリカ)
  • Ram Trucks(ラム・トラックス:アメリカ)
  • JEEP(ジープ:アメリカ)
  • Dodge(ダッジ:アメリカ)

PSA由来

  • PEUGEOT(プジョー:フランス)
  • CITROEN(シトロエン:フランス)
  • DS Automobiles(DSオートモービルズ:フランス)
  • OPEL(オペル:ドイツ)
  • VAUXHALL(ボクスホール:イギリス)

統合前のFCAとPSAの売上推移

ステランティス(STELLANTIS)は、FCA(フィアット・クライスラー・オートモービル)と、PSAプジョー・シトロエングループが2021年12月に対等合併して誕生したヨーロッパの自動車メーカー。

そのステランティス誕生前のFCAとPSAの業績推移を確認。

FCA(フィアット・クライスラー・オートモービル)の販売台数の推移と売上高・営業利益・純利益・利益率の推移
年度 売上高・収益
[自動車販売台数]
営業利益
[営業利益率(%)]
純利益・最終損益
[純利益率(%)]
2016年 1110.18億ユーロ
(14兆4323億円)
[470万台]
18.14億ユーロ
(2358億円)
[1.6%]
18.03億ユーロ
(2343億円)
[1.6%]
2017年 1057.30億ユーロ
[480万台]
32.91億ユーロ
[3.1%]
35.10億ユーロ
[3.3%]
2018年 1104.12億ユーロ
[479万台]
33.30億ユーロ
[3.0%]
36.32億ユーロ
[3.3%]
2019年 1081.87億ユーロ
[441万台]
27.00億ユーロ
[2.5%]
66.30億ユーロ
[6.1%]
2020年 866.76億ユーロ
(11兆2678億円)
[343万台]
21.65億ユーロ
(2814億円)
[2.5%]
0.29億ユーロ
(38億円)
[0.03%]
出所:FCA Archives。1ユーロ=130円で換算。
  • 2014年のクライスラー完全子会社以降、利益率は低いが赤字を出していない。
  • FCAの売上高の多くがクライスラー由来のブランド。アメリカ市場において販売価格が高いRAMピックアップトラックやJEEPの売り上げが特に多い。年間200万台前後を米国で売上。
  • ブラジルでも販売台数が多い。トップシェア。
PSA・プジョー・シトロエングループの販売台数の推移と売上高・営業利益・純利益・利益率の業績推移
年度 売上高・収益
[自動車販売台数]
営業利益
[営業利益率(%)]
純利益・最終損益
[純利益率(%)]
2016年 540.30億ユーロ
(7兆239億円)
[314万台]
26.11億ユーロ
(3394億円)
[4.8%]
21.49億ユーロ
(2793億円)
[4.0%]
2017年 652.10億ユーロ
[363万台]
30.87億ユーロ
[4.7%]
23.58億ユーロ
[3.6%]
2018年 740.27億ユーロ
[388万台]
44.00億ユーロ
[5.9%]
32.95億ユーロ
[4.5%]
2019年 747.31億ユーロ
[348万台]
46.68億ユーロ
[6.4%]
35.84億ユーロ
[4.8%]
2020年 607.34億ユーロ
(7兆8954億円)
[251万台]
30.54億ユーロ
(3970億円)
[6.3%]
20.22億ユーロ
(2628億円)
[4.2%]
出所:PSA Archives。1ユーロ=130円で換算。
  • PSAプジョーシトロエンの多くがヨーロッパでの売上。
  • 欧州シェアはフォルクスワーゲンに次いで業界2位の14.4%(2020年度)。
  • FCAよりもPSAのほうが利益率が良い。

FCAとPSAの販売台数の推移

ステランティス誕生前のFCAとPSAの自動車販売台数の推移
年度 FCA PSA 合計
2013年 443万台 281万台 734万台
2014年 480万台 293万台 773万台
2015年 470万台 297万台 767万台
2016年 470万台 314万台 784万台
2017年 480万台 363万台 843万台
2018年 479万台 388万台 867万台
2019年 441万台 348万台 789万台
2020年 343万台 251万台 594万台

統合前までは、PSAのほうが安定的に販売台数を伸ばしている。他はコロナショック以外は変化が少ない。

5大グループへ集約

ヨーロッパの自動車メーカーは、過去から現在までたくさんのメーカーが存在したが、多くのM&A・業界再編により5大メーカーに集約。

  • フォルクスワーゲングループ(ドイツ)
  • メルセデスベンツグループ(ドイツ)
  • BMW・MINIグループ(ドイツ)
  • ステランティス
  • ルノー・日産・三菱アライアンス

自動車産業は市場規模が大きく、多くの雇用をもたらす花形産業。そして欧州5大メーカー中3社がドイツ勢。ヨーロッパではドイツ経済が絶好調みたいに言われるが、やはり自動車産業が牽引役。

5大メーカーの2021年度の業績

2021年度のヨーロッパ5大自動車メーカー業績ランキング(売上高順)
企業 売上高・収益
[世界販売台数]
営業利益
[営業利益率(%)]
純利益・最終損益
[純利益率(%)]
1位
VW
2502.00億ユーロ
(32兆5260億円)
[888万台]
192.75億ユーロ
(2兆5057億円)
[7.7%]
154.28億ユーロ
(2兆56億円)
[6.2%]
2位
M・ベンツ
1679.71億ユーロ
(21兆8362億円)
[275万台]
290.69億ユーロ
(3兆7789億円)
[17.3%]
233.96億ユーロ
(3兆414億円)
[13.9%]
3位
ステランティス
1521.19億ユーロ
(19兆7754億円)
[614万台]
152.99億ユーロ
(1兆9888億円)
[10.0%]
143.44億ユーロ
(1兆8647億円)
[9.4%]
4位
BMW
1112.39億ユーロ
(14兆4610億円)
[252万台]
134.00億ユーロ
(1兆7420億円)
[12.0%]
124.63億ユーロ
(1兆6201億円)
[11.2%]
5位
ルノー
462.13億ユーロ
(6兆76億円)
[264万台]
13.98億ユーロ
(1817億円)
[3.0%]
8.88億ユーロ
(1154億円)
[1.9%]
1ユーロ=130円で換算。
  • 欧州自動車メーカー売上高ランキングで言えば、ステランティスは業界3位。販売台数ランキングでは業界2位。
  • なお、ドイツ勢3社、VW、メルセデスベンツ、BMWの売上高と販売台数を合計すると、売上高合計5294.10億ユーロ(68兆8233億円)で、販売台数1373万台。
  • ヨーロッパ自動車業界で支配的な力をもつようになったドイツ勢への危機感がステランティス誕生の原動力。

欧州・米国・中国の売上台数の成績

ステランティスの母体はヨーロッパとアメリカ。その2つの市場と中国は自動車巨大市場ビッグ3。その3エリアにおけるステランティスの自動車販売数の推移。

欧州・米国・中国のステランティスの販売台数とシェア推移
年度 欧州/販売台数
[欧州シェア(%)]
米国/販売台数
[米国シェア(%)]
中国/販売台数
[中国シェア(%)]
2019年 341万台
[21.5%]
214万台
[12.6%]
22.9万台
[1.1%]
2020年 241万台
[20.2%]
177万台
[12.2%]
10.8万台
[0.5%]
2021年 237万台
[20.2%]
174万台
[11.6%]
12.5万台
[0.6%]
ステランティス誕生前はFCAとPSAを合計した数値。
  • FCA+PSAでステランティスとなり、ヨーロッパ市場では20%シェアをもつように。
  • 販売台数を伸ばしてきたというよりも、やはり買収や合併を繰り返してきた結果。
  • トヨタや韓国ヒョンデ/KIA(現代・起亜)の欧州シェアが上昇している事により、ステランティスの存在感が停滞ぎみ。
  • トヨタはハイブリッドを中心にヨーロッパシェア拡大中。トヨタは欧州で150万台の販売とシェア10%を目標。
  • 韓国勢は得意のゴリ押し商法が効いているのかもしれないが、デザイン重視の安めのSUVが売れているらしい。
  • ステランティスは、クライスラー関連によりアメリカでもシェアが高い。

米国ではクライスラー由来のブランドであるRAMトラックスやJEEPの販売が多く、中でもRAMピックアップトラックは、アメリカ市場でもトップレベルの販売台数をもつ。

ラム・トラックスのピックアップトラック

中国では不調

中国は世界最大の自動車販売規模をもつ。コロナ前2019年度の中国新車販売数は2576万台。その中国でステランティスは調子が悪い。

シェア1%前後となっており、プジョー、シトロエン、フィアット、ジープなど、どのブランドにおいても販売数が低迷。生産工場も縮小に向け再編。

日本シェア

日本市場におけるステランティスの売上台数はいかほどか。輸入車シェアを占有するドイツ勢と比較して確認。

日本の輸入車市場におけるステランティス、BMW、ベンツ、VWの販売台数の推移
メーカー・ブランド 2019年/販売台数
[日本シェア(%)]
2020年/販売台数
[日本シェア(%)]
2021年/販売台数
[日本シェア(%)]
ステランティス
(グループ全体)
4.0万台
[0.8%]
4.0万台
[0.9%]
4.5万台
[1.1%]
JEEP 1.3万台
[0.3%]
1.3万台
[0.3%]
1.4万台
[0.3%]
フィアット 6012台
[0.1%]
5891台
[0.1%]
6995台
[0.2%]
プジョー 10626台
[0.2%]
10752台
[0.2%]
12072台
[0.3%]
シトロエン 4068台
[0.1%]
4970台
[0.1%]
5894台
[0.1%]
M・ベンツ 6.6万台
[1.3%]
5.7万台
[1.2%]
5.1万台
[1.2%]
BMW+MINI 7.0万台
[1.4%]
5.6万台
[1.2%]
5.4万台
[1.3%]
VW(単体) 4.6万台
[0.9%]
3.6万台
[0.7%]
3.5万台
[0.8%]
ステランティス誕生前はFCAとPSAを合計した数値。
  • ステランティスの日本市場の売上は、代表的なプジョー、シトロエン、JEEP、フィアットなどが中心。
  • 特にジープの売上が増加傾向。JEEPディーラーも増えている。
  • なお、日本の輸入車モデル別トップはBMWグループのMINI。
  • ベンツは「Cクラス」、BMWは「3シリーズ」、VWは「Tクロス」「ゴルフ」などが人気。

バッテリーEV関連について

FCAとPSAが経営統合した事で、開発コスト削減、車体設計の共通化、部品共通化、部品の大量調達によるコスト削減、販売網の共有など、いろいろスケールメリットがもたらされる。

しかし、まだステランティスには問題アリと見る。

  • 保有する工場が生産性が悪い。古い工場が多い。
  • 欧州市場やアメリカ市場はシェアが高いが、巨大な中国市場で存在感が薄い。
  • EV時代に向かう中、バッテリー完全内製化に向けた量産技術がない。サプライヤー依存が強い。
  • ガソリンエンジン車においても低燃費技術(ハイブリッドなど)がない。

自動車業界は、ガソリン・ディーゼル車から電気自動車に向かうとされ、EVではバッテリーコストが製造原価の3~4割。その部品調達コストを抑える事がカギとなる。

トヨタやフォルクスワーゲンが車載電池内製化を目指す中、ステランティスもバッテリーを自社生産しないと競争についていけなくなるが、同社のバッテリーEV投資はトヨタやフォルクスワーゲンと比較するとパワー不足。

バッテリー提携先

ステランティスは2030年にEV販売台数500万台の目標を掲げる。そして、中核部品である車載電池の供給先は、韓国LGエナジーとサムスンSDI。

韓国勢と組むようだが、やはり嫌な予感しかしない。発火事故が起こらない事を願うしかない。

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